資金繰りの適切な対応|何から手を付けるべきか?


資金繰りの対応を誤ってしまうと、一気に窮地に立たされてしまう可能性もあります。それだけ資金繰りは重要なのです。そもそも資金がショートして不渡りを出してしまうようなことがあれば、倒産せざるをえなくなってしまうかもしれません。

こちらでは資金繰りの対応として適切な考え方をお伝えします。

資金繰りが悪化したからといって、すぐに資金調達を考えるものではありません。資金が不足したらまずは支払いの優先順位をつけるのです。そして優先順位が低いものに関しては、支払いを待ってもらうように交渉しましょう。そういった手続きを行いつつ、資金調達を検討していくべきです。

現在資金繰りに問題がなかったとしても、将来的に資金難になってしまうかもしれません。多くの経営者の方が注目すべきテーマです。

 

支払いの優先順位とは?

支払いといっても様々なものがあります。
例えば以下のようなものがあります。

・経費の支払い
・社会保険や税金の支払い
・銀行融資の返済
・買掛金や支払手形の支払い
・給与の支払い

上記したような支払いに優先順位を付け、優先すべきものを中心にしっかりと支払っていくのです。そして優先順位が低いものに関しては支払いを待ってもらいましょう。

この優先順位の設定を誤ってしまうと、さらに窮地に追い込まれてしまいます。経営に大きな影響を与えかねないのです。

では上記の支払いの優先順位はどうなっているのでしょうか。

・優先順位第1位・・・給与の支払い
・優先順位第2位・・・買掛金や支払手形の支払い
・優先順位第3位・・・経費の支払い
・優先順位第4位・・・社会保険や税金の支払い
・優先順位第5位・・・銀行融資の返済

給与の支払いが最も優先順位が高く、銀行融資の返済の優先順位が最も低い、ということなのです。ではなぜ上記のような優先順となっているのでしょうか?

 

なぜ給与の支払いが最も優先的に行われるべきなのか?

・社員のモチベーションを下げてしまわないため

給与の未払い、という状況は絶対的に避けなければなりません。会社の経営は人がなければ出来ないのです。

仮に給与の支払いが遅れてしまうようなことがあれば、従業員のやる気は大きく下がってしまいます。生産効率がダウンしてしまう恐れもあるわけです。

資金繰りが悪化している状態で、その上に生産効率が下がってしまうようなことがあれば本末転倒です。さらに売上がダウンしてしまい、自分の首を絞めることにもなってしまいます。

最悪なのが給与の未払いの結果、社員が辞めてしまう、ということです。社員が辞めてしまえば、企業としてうまく機能していかなくなってしまうかもしれません。抜けた人材を埋めるためには人を雇わなければなりませんが、雇うにもお金がかかるわけです。

資金繰りの対応で考えるべきは、とにかく会社としての存続です。自ら存続ができなくなるような状況に追い込んでしまうのは愚の骨頂です。

 

なぜ買掛金や支払手形の支払いを優先的に行うべきなのか?

・事業を行っていくことが大前提である

買掛金や支払手形に関しては取引先に支払っていくものです。

取引先への支払いができなくなってしまうと、信用を失ってしまいます。今後取引をしてくれなくなるかもしれません。取引量を減らされてしまう可能性も捨てきれません。

仕入先や外注先は資金繰りが悪化したとしても取引を続けていく必要があるのです。製造業であれば、原材料の仕入れができなくなれば製品を製造できません。
小売業であれば商品を仕入れできなければ、販売ができないわけです。

事業を行っていくためには取引先は極めて重要です。取引先からの信用を失わないようにするためにも、買掛金や支払手形の支払いは確実におこないましょう。

 

銀行融資の返済の優先順位が低い理由とは?

・返済をしなかったとしても会社の経営は続けられる

融資を受けたのであれば返済が義務となります。しかしないものは支払えません。

銀行融資の支払いについてですが、要は事業とは直接的な関係がないのです。仮に返済が滞ってしまったとしても、売上や仕入れに直接関わることはありません。返済がストップしても事業は続けられるのです。だからこそ支払いの優先順位は低くなります。

ただし返済ができない場合には、前もってその旨を伝えてください。多少の遅れであれば対応してくれる可能性もあります。銀行としても無理に回収して倒産されてしまえば、不良債権化してしまうのです。

注意しなければならないのが担保型融資です。担保型のケースは担保を競売にかけられてしまうかもしれません。しかも工場や店舗などの不動産を担保に入れている場合には会社の経営にも大きな影響を与えてしまうのです。
担保型融資を利用している場合には、優先順位が少し変化することを付け加えておきます。

※社会保険や税金の支払いも支払いの優先順位が低いわけですが、こちらも「事業には直結していないから」といった理由になっています。