損益計算書だけではダメ!キャッシュフロー計算書も作成すべき


「損益計算書を作成すれば会社の状態を把握できる」と考えている方も多いかもしれません。確かに損益計算書では会社の状況はある程度把握できます。正確な収益力を推し量るためには非常に重要なものとなっているのです。

しかし損益計算書だけでは見えてこない部分があることも知っておかなければなりません。その損益計算書では見えてこない部分を把握できるのがキャッシュフロー計算書なのです。

こちらでは損益計算書とキャッシュフロー計算書の関係性に迫ります。

 

損益計算書だけでは黒字倒産を防げない!

・黒字倒産とは?

近年よく聞くようになったのが黒字倒産です。
要は黒字なのです。であるにもかかわらず倒産してしまいます。

矛盾していることのように聞こえるかもしれませんが、実際に多くの企業が黒字倒産をしている事実があります。要は、売れ行きは好調なのです。しかし会社に現金が少なくなり、結果として倒産に至ってしまいます。日頃のコストを支払えなくなれば不渡りを出すことになってしまいます。不渡りが短期間で2回起きると会社は取引停止になり倒産せざるをえません。
これが黒字倒産のシステムです。

・なぜ損益計算書だけでは黒字倒産を見抜けないのか?

損益計算書で見逃してしまうのが在庫です。
黒字倒産の原因の一つが過剰在庫です。在庫を仕入れすぎてしまい、結果として現金が足りなくなってしまいます。その結果、黒字倒産へと向かってしまうわけです。

損益計算書では過剰な在庫についても資産として記載されてしまいます。要は、いずれは現金化できる流動的な資産といった評価をされてしまうので、大きな問題として把握できません。
しかも注意しなければ取得価格のまま評価されてしまうのです。過剰在庫については評価を引き下げるなどの対応をしていれば、異常な状況を把握できるかもしれません。しかし基本的には仕入れた価格のままで評価するのです。これでは黒字倒産が見抜けないのも仕方ないでしょう。

・なぜキャッシュフロー計算書であれば黒字倒産を見抜けるのか?

キャッシュフロー計算書は現金が入ってきたらプラス、出ていったらマイナスとする非常に単純なものです。要は会社にどれだけの現金があるのかが把握できるのです。

前述した過剰な在庫に関しては仕入れの時に大幅なマイナスを指すことになります。営業活動によるキャッシュフローといった項目の部分がマイナスとなるので、仕入れすぎていて危険、ということに早急に気づけるわけです。

損益計算上は黒字であったとしても、現金が足りなくなれば倒産は免れません。現金のプラスマイナスを正確に把握するためにも、必ず精度の高いキャッシュフロー計算書を作成しましょう。そして損益計算書と見比べてみて、どこかに問題がないかを定期的にチェックするのです。

問題が見つかったら資金調達をスイルなどして対処すればよいのです。危険を早く察知すればするほど、様々な対処法が選択できます。

 

キャッシュフロー計算書の区分を徹底解説

・営業活動によるキャッシュフロー
・投資活動によるキャッシュフロー
・財務活動によるキャッシュフロー

基本的には上記の3つに区分されています。
それぞれの区分がプラスになるのかマイナスになるのかで、自社の状況がはっきりと見えてくるのです。

では3つのそれぞれの区分を徹底解説します。

【営業活動によるキャッシュフローを詳しく】
・営業活動によるキャッシュフローがプラス・・・本業が好調
・営業活動によるキャッシュフローがマイナス・・・本業が不調

営業活動によるキャッシュフローは商品の販売代金の回収であるとか減価償却費、さらには商品の仕入れ代金お支払いなどが反映されることになります。
基本的に売上と売上に係るコストが直結する部分であり、ここがプラスであると本業には問題がない、と判断されます。

一方でマイナスであると売上が不調であったり、前述した過剰仕入れであったりするケースも十分に考えられるのです。

営業活動によるキャッシュフローがマイナスであり続ける場合には、事業の抜本的な改革が必要でしょう。

【投資活動によるキャッシュフローを詳しく】
・投資活動によるキャッシュフローがプラス・・・現金が必要になっている
・投資活動によるキャッシュフローがマイナス・・・投資する余裕なし

投資活動によるキャッシュフローは固定資産や有価証券等の購入や売却が関わっています。購入している場合はマイナスになり、売却している場合はプラスになります。

要は投資活動によるキャッシュフローがマイナスであると、投資する余裕がある、ということになります。一方でプラスであると何らかの理由で現金が必要になっている、と考えられるわけです。

【財務活動によるキャッシュフローを詳しく】
・財務活動によるキャッシュフローがプラス・・・株式の発行や借り入れを実施している
・財務活動によるキャッシュフローがマイナス・・・配当金を支払っている、借り入れの返済をおこなっている

財務活動によるキャッシュフローはマイナスであると。借入金などが減少しているとなります。一方でプラスであると、借り入れなどで資金を賄っている、といった状態を指しているのです。