ベンチャーキャピタルによる出資と銀行融資を徹底比較


企業が資金調達を行うときに注目されるのが銀行融資とベンチャーキャピタルです。どちらも資金調達方法の一つとなっているわけですが、内容は大きく異なっているのです。

こちらではベンチャーキャピタルによる出資と銀行融資を徹底比較します。その2つにはどういった違いがあるのでしょうか?

出資と融資の違いあり!

・返済の有無に注目

・ベンチャーキャピタル・・・返済なし
・銀行・・・返済あり

ベンチャーキャピタルが行っていることは融資ではありません。
ベンチャーキャピタルは資金を提供した上で、株式を受け取っているのです。銀行融資に関しては、融資を実行したら返済金を受け取ります。

銀行融資の場合は、融資先から資金を回収することが見返りとなっているのです。一方でベンチャーキャピタルは株式を発行してもらう、といった見返りを求めているのです。

ベンチャーキャピタルが返済なしで利用できるからといってリスクが少ないというわけではありません。ベンチャーキャピタルとしても、出資先の企業に成長性が見受けられないということになれば資金を回収してしまうのです。株式を売却して手を引いてしまいます。売却先として出資先を選択するケースもあるので、結果的には返済のような形になってしまうこともあります。

しかしベンチャーキャピタルであれば、資金調達の翌月から返済をする必要はありません。ある程度は自社に資金を確保したままでビジネスを行っていけるわけです。

出資は返済がなく、融資には返済がある、と覚えておきましょう。

経営権へのリスクに違いあり!

・ベンチャーキャピタル・・・経営権を奪われる可能性あり
・銀行融資・・・経営権を奪われることはない

ベンチャーキャピタルは前述したように出資となっており、株式を一定数提供することになります。その株式の割合が一定以上になってしまうと、経営権を失ってしまう可能性もあるのです。
例えば株式総数の過半数を保有していたら、経営者を取締役から外すことも可能になってしまいます。株式総数の3分の2以上を保有されてしまえば、経営者の意思に関係なく会社を解散することもできますし、売却できるのです。
ベンチャーキャピタルを利用するのであれば、持ち株割合というものもしっかりと把握しておかなければなりません。ベンチャーキャピタルには一定数以上の株式を保有させないようにすべきなのです。

銀行融資に関しては、株式を発行することもありません。経営権に関するリスクについては発生しない、といった特徴を持っているわけです。経営権を取られるようなリスクは背負いたくない、ということであれば銀行融資を検討しましょう。

経営の自由度に違いあり

・ベンチャーキャピタル・・・経営に口を出されることもある
・銀行融資・・・経営については比較的自由である

ベンチャーキャピタルに関しては株主でもあります。取締役として、ベンチャーキャピタル側から人材が派遣されてくることもあります。よって経営に一定の影響を受けることは確実となっています。
ベンチャーキャピタルは株主なので、その意向を無視することは難しいでしょう。あれこれと経営に注文をつけてくるところもあり、上手く付き合っていかなければ資金を回収される恐れもあります。
ある程度は彼らの意見を聞きつつ経営をしていく必要があるのです。

銀行融資に関しては、基本的には経営にはノータッチです。
もちろん事業計画書などを提出するので、ある程度の注文は受けることもあります。だからといって資金調達後に指導をされるようなこともありません。経営の自由度が担保されている資金調達方法なのです。

ちなみに経営経験が少ない、という方であればかえってベンチャーキャピタルのほうがおすすめかも知れません。経営に対するアドバイスをたくさんしてもらえるので、経験不足を補ってもらえるわけです。

バランスシートの内容に違いあり

・ベンチャーキャピタル・・・バランスシートにマイナスの情報が記されない
・銀行融資・・・バランスシートの負債の部に借入金が記載される

バランスシートに関しては大きな違いがあります。
ベンチャーキャピタルは前述したように融資ではありません。よって負債の部に「短期借入金」や「長期借入金」として記す必要はないのです。
バランスシートにマイナスの情報が記されることはないので、今後の借り入れなどにもマイナスの影響を与えることはありません。会社としての評価を下げることがない資金調達方法なのです。

銀行融資に関しては、バランスシートの負債の部に「短期借入金」や「長期借入金」として記されてしまいます。負債として記されてしまうので、資金調達をする時にマイナスの作用をもたらしてしまうこともあるのです。負債が大きい会社に関しては融資を渋るのが金融業者です。そもそも負債超過に陥っていれば、返済能力がない、と判断されてしまいます。

バランスシートの違いに関しては、今後の資金調達に大きな影響を与えるので注意しましょう。