社債による資金調達|基本的な利用の流れとメリットについて


以前は中小企業の資金調達と言えば、融資と借り入れに限られていた、と言っても過言ではありません。しかし現在では株式会社以外でも社債発行による資金調達が認められているのです。商法が改正されたことにより、幅広く様々な資金調達法が選択できるようになりました。

そこで注目していきたいのが、社債による資金調達とはどういったものなのか、という部分です。

社債発行の基本的な流れはどうなっているのでしょうか?
そもそも社債発行にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

様々な資金調達を模索している、という経営者は必見です。

社債発行による資金調達の流れとは

・社債発行の決定

・募集事項の内容を決定する

・募集社債の申し込みを受け付ける

・募集社債の割当を実施する

・募集社債の払い込みが実施される

【社債発行の決定について】
社債発行の決定に関しては、基本的に取締役会で決定されます。
取締役会による多数決によって決定し、社債の発行が決定するわけです。ただし委任決議がされているケースも有り、その場合には執行役が社債の発行を決定することになります。

ちなみに株式会社ではない場合は、業務執行役員の専決事項となります。

【募集事項の決定について】
社債の発行を決定して終わりではありません。
どのような内容で社債を発行するのかを決めなければなりません。

・社債の総額
・各社債の金額
・社債の利率
・社債の償還の方法
・社債の期限
・利息の支払方法と期限など

社債は企業が投資家からお金をかりることになります。まずは金額を決定し、期間も定めなければなりません。そして大事になってくるのが利率です。

投資家はビジネスの一つとして社債に応募してくるので、リターンがなければなりません。そしてそのリターンが魅力的であるかどうかが大きな判断基準になるのです。

企業としては少しでも利率を引き下げたいところですが、旨味がなければ投資家は食いついてきません。社債内容の決定は非常に重要なのです。社債が成功するも失敗するも、「募集事項の決定」にかかっている、と言っても過言ではありません。

【社債の申し込みの受付について】
募集事項が決定をしたら、投資家に対して情報を提供します。
どのような条件で社債を発行するのかを伝えます。通知をうけた投資家は、その内容を元に社債に応募するかを決定するわけです。

ちなみに情報提供時には会社の一定の情報を開示することも求められます。

受付を開始後は、内容に納得した投資家から申込みが行われます。基本的には証券会社で手続きが実施されることになり、証券会社が作成した申込書が届くことになるでしょう。

【社債の割当を実施する】
投資家から募集が集まったら割当を実施します。
社債ですが、すでに予定した金額があるでしょう。その金額を投資家ごとに割り当てていくのです。

各投資家からはどの程度の金額を希望しているのかが告げられていると思います。しかしその金額に合わせることはありません。基本的には希望金額以下であれば、割当に関しては自由に行えるのです。

割当が決定したら、投資家に通知をします。

【社債の払い込みについて】
割当が通知をされたら、いよいよ投資家から金額が払い込まれることになります。
払込期日が設けられており、投資家はその期日に払い込むことになるのです。

以上が社債の基本的流れとなります。
このあとは社債の利払いと償還を実施していくだけです。

社債発行による資金調達のメリットとは?

・経営権は影響を受けない
・融資よりも低利率で利用できる
・償還期間を長期に設定できる

【経営権への影響について】
会社の資金調達法の一つに株式発行による出資があります。高額の資金調達も可能になるわけですが、経営権が影響を受けるので注意が必要です。出資者は株主となるので、その意向に逆らうのは難しくなります。

社債に関しては経営権に影響を与えることはありません。
株式を発行するわけではないので、投資家が株主になることもありません。思ったような経営が今後も続けられるのです。

【融資よりも利息が低い】
金融機関等から融資による資金調達を実行しようとすれば、利息が高めに設定されてしまいます。しかし社債による資金調達に関しては、そもそも利率を自社が決定できるわけです。利率によっては魅力がなくなり投資してくれる人が少なくなるかもしれません。しかし利率が自ら決められる、といったメリットが有るわけです。
金融機関を利用する場合には、利率は貸し出す方が決めるわけです。自分で決定できません。

【償還期間を長くすることも可能】
社債発行による資金調達ですが、償還期間も自らが決定できます。
償還期間を長くすれば、支払いまでに猶予がある、ということになるわけです。資金調達はしたものの、結果が出るまでには時間がかかる、ということもあるでしょう。借入の場合には、翌月から基本的に返済が始まりますが、車載に関しては自身で償還期間を決められます。償還期間までは利子の支払いのみで対応できるので、会社の負担を減らすことも可能なのです。