ベンチャーキャピタルから出資を受けるためのプロセス


資金難になってしまうと、資金調達することばかりを考えてしまいます。しかし資金調達は簡単なものではありません。申し込みを行ったとしても拒否されてしまうこともあるわけです。

そこで考えるべきことは、ベンチャーキャピタルから出資を受けるためにはどのようなプロセスが必要になってくるのか、という部分です。

ちなみにベンチャーキャピタルを利用するためのプロセスは準備段階が重要です。申し込み前に予め対処しておくことで出資してもらいやすくなります。よってこちらでは申し込み前のプロセスを中心にお伝えします。

特に創業間もない時期で資金難に陥っている企業の経営者の方は必見です。

プロセスその1|なぜ資金難に陥っているかを把握すること

・原因を明らかにしなければベンチャーキャピタルから出資は受けられない

自分を理解していない企業に対して、ベンチャーキャピタルが出資することはありません。出資したとしてもその企業が立ち直る可能性は低い、と判断するからです。だからこそ、まずはなぜ資金難に陥っているのかを明確化してください。

「自己資金が足りなかったのではないか?」
「予想よりも経費が多くかかってしまったのではないか?」
「予想よりも売上が少なかったのではないか?」

もちろん資金難の理由は一つだけではないでしょう。複合的に絡み合っていることも十分に考えられます。

より正確な原因を突き止めることで、ベンチャーキャピタルに対して適切な説明ができるようにもなるのです。明確な説明を受ければベンチャーキャピタルも納得してくれます。

プロセスその2|どのくらいの資金調達が必要になるのかを明らかにすること

・資金調達額が明確でなければ出資は受けられない

「資金難に陥っているから資金調達をしたい」だけでは出資は受けられません。そもそもどのくらいの額の資金調達を考えているのでしょうか?

希望資金調達額はアバウトなものではいけません。正確な数字を出さなければならないのです。

比較的簡単なのが設備投資資金を調達するケースです。機械の購入や不動産の購入などの設備にかかる費用が分かれば、その額を参考に自己資金から出せる額をマイナスして調達額を算出すればよいのです。

一方で売上減や経費の増加などによる資金不足に関しては、長期的な展望を予測していかなければなりません。そのためには数カ月先の将来のキャッシュフロー計算書などを作成して、実際にどれだけの資金が今後足りなくなってくるかをチェックする必要が出てくるわけです。

ベンチャーキャピタルに申し込みを行った時に「なぜ〇〇〇〇万円の資金調達が必要なのか?」と尋ねられることになります。回答があやふやであると調達は難しいです。一方で資金繰り表などの今後の予測などの参考資料を提出できれば、希望資金調達額を資料からも説明できるようになります。

資料の作成に関しては力を入れて損はありません。

プロセスその3|調達資金を何に利用するのかを明らかにすること

「運転資金として利用するのでしょうか?」
「設備投資資金として利用するのでしょうか?」

調達資金の使いみちも出資を受けるためには重要なテーマです。使いみちが明らかでなければ、ベンチャーキャピタルも警戒してしまいます。
どのような使いみちでどれだけの額が必要であるかを明確化しておかなければなりません。

「とりあえず出資を受けて、使いみちはその後に考える」といったことは不可能なのです。

ちなみにプロセスその2の「必要調達額」が明確になっていれば、使いみちについても決まっているはずです。プロセス2とプロセス3は連動しています。

プロレスその4|事業のオリジナリティを説明できるようにしておくこと

・どこにでもある商品・サービスではベンチャーキャピタルは納得しない

ベンチャーキャピタルとしては出資するメリットを求めてきます。
どこにでもあるような企業に出資しても意味がありません。オリジナリティのある事業を行っており、将来性があるところに出資したい、と考えているのです。そもそも彼らの目的は出資した会社の株価の上昇です。出資すると株式が発行されるわけですが、将来的にはその株式を売却して大きなリターンを狙うわけです。

よって小さな成功は望んでいません。「株式上場」といった大きな成功を望んでいるのです。

事業のオリジナリティという部分ですが、要は他の同業者との差別化が図れなければなりません。競合企業と戦っても勝算があるような事業であれば、出資を受けられる可能性はあります。

問題は事業のオリジナリティをどのように説明していくのか、という部分でしょう。

展開する商品やサービスをまずは詳細に説明できるようにしておきましょう。そのうえでライバル企業の商品とサービスとどのような違いがあるかを明らかにしておくのです。ベンチャー企業に、「オリジナリティがあり、競合企業にも勝てる」と認めてもらえれば出資してもらえる可能性は極めて高くなります。