資金繰りと損益の良し悪しは違う!資金調達前にすべき事とは?


経営者の多くは損益ばかりに注目をしています。損益に注目することについては悪いことではありません。しかし損益だけでは見えてこない部分があることも確かなのです。

そもそも損益と資金繰りの良し悪しは大きく異なります。損益ばかりに注目してしまえば、資金繰りを見過ごしてしまうことにもなりかねないわけです。

資金繰りは会社のキャッシュがショートするような自体を避けるために必ずチェックしておかなければならないものです。損益よりも大事、と言っても過言ではありません。

経営者であれば聞いたこともあるでしょう。「勘定合って銭足らず」といった言葉があります。勘定が合うということは、損益は良い結果が出ているのです。しかしキャッシュが足りません。実際にそのような状況は多くの企業が体験しています。

「勘定合って銭足らず」となると資金調達をして対処しなければなりません。資金調達をするためには、準備が重要になってくるわけです。

こちらでは資金調達前にどんなことをすればよいのかを明らかにします。

損益計算書と資金繰り表の違いを理解すること

・損益計算書・・・利益を明らかにする書類
・資金繰り表・・・キャッシュの額を明らかにする書類

要は、損益計算書は「利益」中心主義なのです。利益についてはしっかりと書かれています。企業として利益が出ているのか、それとも出ていないのかが明確化されているわけです。

一方で資金繰り表では利益が関係ありません。キャッシュの流れのみを記載していきます。どれだけの入金があってどれだけの出金があって、最終的にどれだけの資金が残っているのかを明らかにする書類なのです。

もちろんどちらも重要な書類であることは確かです。企業としては利益を追求していかなければなりません。一方でキャッシュも重要なのです。

両方ともバランスよく経営に活用していく、ということが求められるわけです。損益計算書だけでも資金繰り表だけでもだめです。双方を見比べて、経営になにかしらの問題がないかを確認してください。

例えば損益計算書では良い結果が出ているとします。一方で資金繰り表では悪い結果が出ているとします。なぜそのような状況に陥っているのかを考えるわけです。こちらのケースとしては、売上債権の回収の遅れなどが発生していると考えられます。売上はあるのに入金がなければ、当然資金繰りは悪化してしまいます。

逆に損益計算書では悪い結果が出ているのに、資金繰り表では良い結果が出ている、ということもあるわけです。こちらのケースでは、例えば新たな借入を行った、ということも考えられます。新たな借入を行えば資金の額は増えることになります。しかし状況としてはあまり良いとは言えません。今後何かしらの対策を立てていかなければならないわけです。

資金繰り表のどこに問題があるかを確認する

・いつ入金が来ていつ支払いが来るのか?

特に創業間もない時には注目しなければならない項目です。
創業間もない時には、資金についてもそれほど多く保有していません。そのような状況の時に、出金が先に来て入金があとに来る、となってしまうと、それだけでも資金繰りが悪化してしまうのです。

例えば毎月10日に出金があり、15日に入金があるとします。出金が先に来てしまうので、入金で対応する、ということがしにくい状況になってしまうわけです。逆に10日に入金があり15日が出金であれば、入金したもので出金をまかなえる事になります。

資金繰り表を作成することでいつ支払いが来ていつ入金があるのかを確認してみてください。仮に出金が先に来ているような状況になっているのであれば、入金サイトか出金サイトについて考えてみる必要があります。

・売上債権残高が増えていないか?

売上債権については決まった期日にしっかりと回収していくことが重要です。期日通りに回収ができていれば、基本的には売上債権の額は一定になるはずです。しかし回収がうまくいかなくなってしまうと、残高がどんどんと増えてしまうことになるわけです。

売上残高が増加し続けることになると、売上債権の回収ができなくなっていることになります。要は貸し倒れ債権になる確率が非常に高まってしまうわけです。売上債権があったとしても回収ができなければキャッシュにはなりません。資金繰り的に悪化してしまうのです。

売上債権の残高が増えている状況になったら、何かしらの対策を立てましょう。例えば買掛金がある取引先であれば、相殺で回収する、といった方法もあります。また商品が残っているのであれば、そちらを回収する、といった方法もあります(必ず承諾をもらった上で商品を引き上げてください)。

・支出の内容を吟味する

支出に関しては毎月一定に係る固定費と変動する変動費に別れます。固定費についてはいじりようがありませんが、変動費に関しては対応できる可能性があります。

変動費が高まってきている場合には、経費の圧縮を図りましょう。

コストをカットする、ということも資金繰りを改善する一つの方法になるわけです。