出資による資金調達の真実|配当金は必須なのか?


出資による資金調達を行う企業も多くあります。

一般的な融資による資金調達を行ってしまうと、返済を行わなければなりません。毎月一定の資金が会社から出続けていくことになるので、新たな資金繰りの悪化の原因にもなりかねません。

一方で出資については返済を必要としません。出資された分の株式を譲渡しているのです。お金を借りたわけではないので、返済金を確保する、といった必要が全くありません。

しかし出資による資金調達にデメリットがないわけではありません。そのデメリットの一つに配当金があるのです。配当金とは株主に分配するお金のことを指しているのですが、こちらでは配当金を中心とした出資のデメリットに迫ります。

出資による資金調達を検討しており、特にデメリットが気になっている、という方は必見です。

配当金は必ず出さなければならないのか?

・出さなくてもOK

配当金は義務ではありません。出しても出さなくてもOKとされているのです。よって出資を受けたら毎年配当金によって会社の資金が減っていく、ということもありません。

ただし配当金については株主が望んでいることでもあります。前述したように出資者には返済がされません。よって出資者も不安を抱えているのです。

出資者としては、株価が上昇をすれば将来的には売却して利益を得る、ということも可能です。しかし株価が上昇するかはわかりません。かえって株価が下がってしまう、ということも考えられるわけです。

そこで株式の配当金を希望してくるのです。一定の資金の回収を行いたい、ということでもあるので株主としても当然の権利と考えているわけです。

配当金を出さなければならない状況とは?

・会社として利益が出ている

前述したように配当金は義務ではありません。しかし株式からの配当金に対する圧力が強くなる一つの要因が「利益」なのです。

そもそも会社として利益が出ているのであれば、還元してもらいたい、と考えるのが株主です。よって当期純利益が出ている状況であれば株主は配当金を要求してきます。

もちろん利益が出ていたとしても配当金は支払わなくてもOKです。利益が出ていたとしても、内部留保として少しでも資金を会社にとどめておきたい、ということもあると思います。しかしあまりにも配当金がでてこないということになると、株式を保有していることに株主が魅力を感じなくなり、結果として売りに出されてしまうかもしれません。

株式が売りに出されてしまうようなことになると、株価の下降が発生してしまうのです。株式の価値が下がることにより、市場からの資金調達が難しくなりかねないので難しいところです。

配当金を出さなくてもOKな状況とは?

・会社として損失が出ている

利益が出ていないのであれば、配当金を出す余裕はありません。株主を説得する材料になるわけです。

損失が出ているのに、さらに配当金を出すとなると会社としてかなり厳しい状況になってしまいます。そんな事になってしまえば、株価も下落してしまい株主としても良くない状況になってしまいます。仮に倒産をされてしまえば、株式もただの紙切れとなってしまうわけです。

よって基本的には損失が出ている時には配当金を出せなくても問題ない、とされています。

・株価が上昇しているケース

出資者としては、何かしらのかたちで還元されていればよいのです。還元されるということですが、何も配当金だけではありません。出資者は出資をした時に株式をえているわけです。その株式の価値が上昇をすれば還元された、ということになります。

そもそも出資者の目的は大きなリターンです。配当金は大きなリターンにはなりません。微々たるものです。

彼らの望んでいることは株価の上昇です。株価が上昇すれば、見返りを受けた、ということになり配当金についてはそれほど気にしません。

株価が上昇をしたらあとは売却して利益を確定すればよいのです。配当金を気にする必要はありません。

例えば1株あたり500円で1万株得たとします。出資額は500万円です。その株式が1株あたり2,000円になれば、市場価格が4倍となり2,000万円となります。1,500万円も出資者としては利益が出たことになるわけです。

配当金よりも株価の上昇の方が出資者は嬉しく感じます。株価の上昇によって出資者に還元する、といった考え方もあると理解しておきましょう。

配当金の注意点

・キャッシュフローに問題がでないようにすること

利益と直接連動していないのがキャッシュの流れです。
売上が良かったとしても、必ずしも現金が増えているわけではありません。よって利益が出ているといって高額の配当金を出してしまうと、資金繰りが悪化する可能性が出てきてしまうのです。

配当金を出す時には、会社としての資金繰りを前もって調べておくことが重要になります。会社にマイナスの影響が出ない程度の配当金額にとどめてください。

配当金を出して資金がショートするなんてことは、絶対にあってはならないことです。