会社の資産である「売掛金」と資金繰りの関係性とは?


企業同士が取引を行う時に用いられるのが売掛金です。売掛金は、後に代金を支払うことが約束されているもののことを指しています。よって資産に分類されるのです。

しかも売掛金については、基本的には短期間で現金化されることになります。よって資産の中でも「流動資産」に分類されることになるのです。流動資産とは現金や預金も含まれていることからもわかるように、会社として比較的自由になる資産、といった分類がされていることになります。

しかしそんな資産の売掛金が資金繰りを悪化させる原因になってしまうこともあるのです。

こちらでは売掛金が資金繰りにどのような影響を与えるのか、ということを明らかにしていきます。

融資の審査に影響を与える売掛金

・プラス面もマイナス面もある売掛金

売掛金ですが、一定額持っている、ということは近い将来に現金になる資産を保有している、ということになります。例えば売掛金の入金までのスピードは30日から60日程度です。よって1,000万円の売掛金を持っている会社であれば、少なくても60カ月以内には1,000万円入金される、ということがわかるわけです。

融資の審査を実施する金融機関では売掛金の額から返済能力を探ることも出来るのです。

一方で売掛金ですが、あまりに高額を持っている場合には金融機関側から警戒されてしまうことになります。多額の売掛金を持っている、ということは回収がうまくいっていない、という可能性もあるわけです。

要は不良債権化しているものを持っている、ということになるので評価を下げられてしまいかねません。

売掛金に関しては融資の審査に大きな影響を与える可能性があるもの、となっているわけです。

売掛金は入金されるとは限らない

・貸し倒れが発生する可能性あり

売掛金は資産として会社に保有されるわけですが、100%現金になるわけではありません。実は貸し倒れが発生する確率も少なからずあるのです。

売掛金による取引は後払いとなるので、支払う時の状況によっては「支払いたくても支払えない」といったことになっているかもしれないわけです。

そこで企業では貸し倒れ引当金、なるものを設定しています。一定の貸し倒れ率を設定し、もしものときに備えられるようにしているのです。

本来であれば貸し倒れが発生しないのがベストであることは間違いありません。しかし取引先が中小企業であると、ちょっとしたことで支払ってもらえないような状況に陥ってしまうこともあるのです。貸し倒れについてはコンスタントに発生するもの、と理解しておきましょう。

・貸し倒れに対抗する方法はないのか?

難しいところではありますが、取引先の経営状況を調べるのが最も有効です。

取引先の経営状況が良ければ、貸し倒れが発生する確率は低くなります。また資産状況なども確認しておきましょう。特に現金の保有額が高い企業であれば、貸し倒れが発生する確率は極めて低くなります。

一方で借り入れ金などの債務が多い会社については気をつけなければなりません。債務が多いということは、それだけ月々の支出が多い、ということになってしまいます。当社に対する支払いを後回しにしてくる可能性もあるのです。

取引前にかならず調査して、貸し倒れの発生率を引き下げましょう。

売掛金を利用した資金調達方法もある

・売掛金担保融資とは?

売掛員を担保に入れたタイプの融資となっています。
担保型の融資となっているので、売掛金の信用によって借り入れることが出来るわけです。特に中小企業は担保を入れないで借り入れするのが難しくなっています。信用度が低いとされているからです。しかし売掛金を担保に入れられれば、その売掛金の信用で借り入れができるのです。

売掛金担保融資はあくまで融資なので、売掛金が貸し倒れてしまい入金がなかった場合には自社で対応するしかありません。「償還請求権あり」に設定されているのです。

資金調達方法としては一定のリスクがあるので気をつけて利用しなければなりません。

・ファクタリングとは?

売掛金を売却して資金調達をする方法となります。
融資ではなくあくまで売却なので、利用したとしても借入金が増えるわけではありません。貸借対照表に悪い影響を残さないタイプの資金調達法となっているわけです。

さらに前述した償還請求権ですが。こちらは「なし」に設定されています。そもそも売掛金は譲渡してしまっているので、仮に貸し倒れてしまったとしても自社で対応する必要はありません。ファクタリング業者が回収することになるわけです。

ただしリスクもあります。3社間ファクタリングを利用した場合には、売掛先にファクタリングの事実が伝えられてしまいます。自社の信用を引き下げることになってしまうので、今後の取引に悪い影響を与えてしまいかねません。

また2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは手数料率に違いがある、という部分にも注目しましょう。実は3社間ファクタリングの方が手数料率は低めに設定されているのです。