新設したばかりの法人が事業資金を調達するために活用したい方法は?


将来、起業することを目指しながらサラリーマンとして働き、人脈を培っていたり能力を高めている方、フリーランスや個人事業主として活動しているけれど、いずれは法人として会社経営をしたいと考えている方など、起業するタイミングは思いがけないときに訪れるかもしれません。

しかし、法人として事業を営むには、やはり資金が必要です。そこで、新設法人でも効率的に事業資金を調達できる方法をご紹介します。

 

法人を新設したものの資金難に陥るケースは多い

現在では新会社法が施行となり、株式会社だけでなく、合同会社や合資会社、合名会社など営利活動法人を設立することも容易となったことで、小規模事業者が急増した時期もありました。

従来あった会社に関連する法律は、現代の経済情勢などに合わせるために「新会社法」として平成18年5月に一本化されました。

それにより、有限会社は廃止され、合同会社の規定がなされ、さらに株式会社の機関設定の自由度が増しました。そして、資本金1円でも株式会社を設立することができるなど、新法人を設立する壁が低くなったわけですが、経営ノウハウが十分でないまま法人を設立してしまい、資金難に陥ってしまう方も少なくないのです。

事業を継続するためには運転資金が必要ですが、法人が資金を調達する場合、銀行やノンバンクが行う法人向けの事業社融資を検討したり、日本政策金融公庫からの借入れを行うなど方法はいろいろです。

また、融資ではありませんが、売掛債権を使ったファクタリングなども、資金繰り改善即効性が見込めると人気が高まりつつあります。

 

新設法人でも可能な事業資金の調達方法

安定経営のためには円滑な資金繰りを行うことが求められますが、そのためには何で資金調達するのかしっかり検討する必要があります。

新設した法人の場合でも実行可能な資金調達として、次のような方法がありますので確認しておきましょう。

 

日本政策金融公庫の新創業融資制度

日本政策金融公庫の新創業融資制度であれば、返済期間は5~10年で設定でき、担保も必要なく運転資金なら1,500万円まで融資を受けることができます。

ただし、融資には要件が設けられていることや、事業計画書を作成することが必要であることなど手間や時間がかかりますし、要件を満たさなければ当然融資は受けられません。

 

銀行やノンバンクからの融資

銀行から事業資金の融資を受ける場合、赤字決算ではまず審査は通りにくくなります。長期的にみて売上が望める企業には融資を行いますので、新設法人の場合は企業の成長性などを加味した審査が行われるでしょう。

融資した資金の使い道やその後の収益など、事業計画書を作成してしっかり説明できることが求められます。

 

ファクタリングによる売掛債権の現金化

近年、中小企業を中心に資金調達として利用されている方法がファクタリングです。急にまとまった資金が必要になった場合や、経営状況がおもわしくない企業の場合でも使える資金調達方法ですが、売掛金などの売掛債権を有していることが必要です。

 

新設法人でもファクタリングを利用できる?

審査が柔軟なファクタリングに魅力を感じても、新設したばかりの法人が利用できるのか気になるところかもしれません。

例えば取引先に通知がなされない2社間ファクタリングの利用については、ファクタリング会社によって対応は異なるようです。

法人設立1年以内の場合は利用できないというファクタリング会社もありますし、設立時期は問わないけれど1~2か月が期日の信用力の高い売掛債権を有していることが条件であるファクタリング会社もあります。

他にも、法人設立後、3か月を経過していれば利用はできるけれど、資金繰り表の作成が必要であり、複数回入金のある信用力の高い売掛債権を有していることなどが必要とするファクタリング会社もあります。

 

新設法人がファクタリングをできる目安

新設法人が2社間ファクタリングを利用したいと考える場合、利用できる可能性が高まる目安をまとめてみましょう。

まず、入金時期が1~2か月以内に確定している信用力の高い売掛債権を有しており、複数回取引を行っていることが必要であること、さらに資金繰り表を作成して経営改善・キャッシュフロー改善の時期が明確に証明できることなどが求められると考えられます。

ファクタリングの利用はできても審査は厳しくなる可能性があると考えられますが、資金繰り表は手元のキャッシュの動きを把握するために必要な書類ですので、ファクタリングを利用する・しないに関係なく、作成しておいたほうがよいといえます。

 

3社間ファクタリングであれば新設法人でも事業資金を調達できる?

なお、2社間ファクタリングを希望する場合において、ファクタリング会社が提示する条件を満たせなかった場合でも、3社間ファクタリングであれば利用できる可能性もあります。

3社間ファクタリングの場合、債権そのものを譲渡することになり、売掛先の信用性だけで判断することになります。利用する新設法人の設立時期や資金繰り状況は考慮されないことで、審査も2社間ファクタリングより柔軟です。

ただし、取引先に債権を譲渡したことの通知がなされますので、ファクタリングを行う事実を知られたくない新設法人にはデメリットになる部分もあります。

状況にもよりますが、資金調達方法にファクタリングという選択肢もあることを頭に入れておくと、銀行融資だけに頼らず効率的に資金調達ができるはずです。