優良な企業と判断される目安となる利益率の指標とは?


事業を営む上で、適切な利益率はどのくらいなのでしょう。価格設定が適切でないことから、十分な利益を確保できておらず、必要な資金が捻出できていない状況に陥ることは避けなければなりません。

中には一段高い価格を設定したとしても、その価値を提供できるはずなのに、価格設定が低いままで利益を十分確保できず、経営が低迷してしまうこともあるようです。

このような問題を解決するためには、適切な利益率と、優良といわれる利益率を把握しておくことが必要といえます。

 

会社の実力を知るための指標とは?

会社の実力を知る目安として経常利益を見ることが多いでしょう。

経常利益とは、営業利益に対し、日常的な財務活動からの損益を差し引きした数値ですので、日常的に発生する営業と財務の活動から生じる収益を表すことから、会社が本来持つ実力を知る上で目安になる数値といえます。

しかし、悪化している業績を改善するためには、売上高総利益率や売上高営業利益率を確認していくことも大切です。

 

売上高経常利益率

売上高経常利益率とは、経常利益を売上高で割った指標であり、収益力に関しての基本的指標といわれています。経常利益と同じく、会社本来の収益力を判断する指標として用いられます。

売上高経常利益率は、

経常利益÷売上高×100=売上高経常利益率

で、算出することができます。

まずは、自社の過去の実績と比較し、増えているのか、それとも減っているのかで収益状況を判断していきます。

また、同業他社との比較にも使えるので、自社の状況を把握することに役立つでしょう。

さらに、業界平均の売上高経常利益率と比較することにより、自社の現在の位置も把握できます。

 

売上高営業利益率

売上高営業利益率とは、売上高に占める営業利益を知るための指標ですので、

営業利益÷売上高×100=売上高営業利益率

で、算出することができます。

営業利益とは営業力で稼いだ利益なので、売上高営業利益率からは、売上高に占める営業力により稼いだ利益を知ることができます。数値が高ければ本郷の業績が良好であることを示します。

 

売上高経常利益率と売上高営業利益率との比較を

売上高経常利益率と売上高営業利益率を比べた場合、売上高営業利益率より売上高経常利益率の方が低ければ、営業外損益はマイナスとなり、営業利益より経常利益のほうが少ない状態です。

このような場合においては、営業外費用のいずれかの項目を改善することが必要ですが、どの項目の改善が必要か分析して対策を検討することが求められます。

 

経常利益は何%なら優良な企業と判断されるのか

業界によって、どのくらいが売上高経常利益率の平均なのか、大きく違いがあります。

例えば、財務省が公表している「2015年 法人企業統計調査」を参考に売上高経常利益率を分析した場合、非製造業は4.3ですが、製造業は5.9と高い割合です。

他にも、売上高経常利益率が高めの業種として、不動産、化学、情報通信、自動車などが挙げられますが、飲食、小売、卸売り、鉄鋼などは低めです。

業種や企業によって違いはあるものの、売上高経常利益率からその企業が優良か、それとも標準や注意が必要か判断する目安は次のとおりです。

 

  1. 優良(非常に優良な企業) 5.1~4.0(上位約20%)
  2. 良好(良好な企業) 4.0~3.0
  3. 標準上(健全な企業) 3.0~0.6
  4. 標準下(標準的な企業) 0.6~0
  5. 注意(努力が必要) 0~-3.0
  6. 危険(改善が必要) -3.0~-8.5

 

経常利益を伸ばす方法は存在する?

経常利益を伸ばすためには、売上高計上利益率以外にも次のような指標にも注目しましょう。様々な財務指標や経営指標を把握し、自社の過去の実績や同業他社と比較しながら現在の経営状態を確認し、経営に反映させていくことが必要です。

 

効率性の指標

  • 売上高総利益率=売上総利益÷売上高×100
  • 売上高営業利益率=営業利益÷売上高×100

 

収益力の指標

  • 総資本経常利益率=経常利益÷総資本×100
  • 自己資本当期純利益率=当期純利益÷自己資本×100

 

成長性の指標

  • 売上高増加率=(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高×100
  • 利益増加率=(当期経常利益-前期経常利益)÷前期経常利益×100

 

生産性の指標

  • 労働分配率=人件費÷付加価値額×100
  • 労働生産性=付加価値額÷従業員数(2期平均)×100

 

安全性の指標

  • 自己資本比率=自己資本÷総資本×100
  • 固定比率=固定資産÷自己資本×100
  • 流動比率=流動資産÷流動負債×100

 

売上高経常利益率の改善に必要なこと

売上高経常利益率を改善するためには、まずは売上高総利益率の改善が求められます。方法としては、売上原価の引き下げや、販売価格の引き上げが考えられるでしょう。

また、売上高営業利益率の改善も必要ですので、方法としては総務や経理、人事など管理部門のスリム化や、営業部門の諸経費などを削減することが考えられます。

売上高総利益率と売上高営業利益率が改善できれば、自動的に売上高経常利益率も良好な状態になるはずです。さらに、資金運用を改善させるだけでなく、支払利息や雑損失などの営業外費用を抑えて行くことを検討しましょう。

その結果、営業外収益を増やすことが可能となり、さらに売上高経常利益率の改善に繋げることができると考えられます。

 

まとめ

会社の本来の実力を知る目安となるのは、経常利益や売上高経常利益率です。これらを自社の過去の実績や同業他社との比較材料にすることで、現在の自社の経営状況を把握することができます。

売上高経常利益率の改善には、売上高総利益率や売上高営業利益率などから見直すことが必要になります。優良な企業と判断できる状況を目指していくために、会社現状を確認できる指標を活用していきましょう。