個人事業主が事業資金を調達するときにおすすめできる方法とは


事業を営む形態が法人ではなく個人だったら、資金が必要となった場面において、何を用いて調達するのか、その選択肢は広いとはいえません。

しかし有効とされる資金の調達方法はないわけではありませんので、自営業者として事業を営む個人事業主の方がスムーズに資金を調達するための方法をご紹介します。

 

政府系金融機関「日本政策金融公庫」からの融資

日本政策金融公庫は政策金融機関であり、財務省所管の特殊会社でもあります。政策金融機関とは、国が経済発展や国民生活の安定を図るといった政策を実現するために設けられた特殊法人です。そのため、民間の金融機関からの融資が利用できない場合でも、積極的に融資が行われることが期待できます。

日本政策金融公庫で利用できる融資制度はいろいろありますが、たとえば普通貸付や新規開業資金など、その多くが事業者を対象としていますので個人事業主でも利用可能です。

 

日本政策金融公庫の特徴

税金の未納がなく、書類提出や担当者と明確な受け答えができれば、個人事業主でも融資を受けることができる可能性は高くなります。

金利も2.0%前後と低めであることが最大のメリットですが、実際に資金が手元に渡るまで一定時間を必要とすること、また、創業融資を受ける場合には創業時に創業資金総額の10分の1は自己資金として準備しておくことが求められます。

 

地域に密着した金融機関「信用金庫」からの融資

信用金庫法によって設立された法人であり、会員出資により営利を目的とせず、営業地域が一定地域に限定された協同組織の地域金融機関です。

顧客の対象となるのは中小企業や個人などで、地域から集めた資金は地元企業や個人に還元し、地域社会が発展することに寄与することを目的として運営しています。

そのため、対象となる信用金庫エリアで事業を営む個人事業主なども、3年以上継続して事業を営んでいれば融資を受けやすいといえるでしょう。

 

信用金庫の特徴

金利も比較的低めであり、個人事業主でも相談しやすいことがメリットではありますが、日本政策金融公庫などより審査のハードルは上がること、また、地元の信用金庫の利用に限定される点はデメリットかもしれません。

 

組合員を対象とした「信用協同組合」からの融資

信用協同組合、略して信用組合や信組という呼び方で呼ばれている金融機関で、信用金庫同様に非営利の組織です。

組合員の相互扶助を目的としているため、組合員以外の預金の受け入れは全体の2割以内に制限されています。

信用金庫は信用金庫法に従うこととなりますが、信用組合は中小企業等協同組合法協同組合による金融事業に関する法律により成り立ちます。

 

信用協同組合の特徴

組合員同士の助け合いの精神から成り立つ金融機関のため、個人事業主でも融資を受けることができる可能性があります。

ただ、信用金庫同様に、日本政策金融公庫より審査のハードルは厳しくなることや、地元の信用協同組合のみの利用となる点は理解が必要です。

 

早ければ即日融資も可能な「ビジネスローン」

法人経営者や個人事業主を対象とした、事業者向けの貸し付けであり、金融機関が金利を高めに設定して審査のハードルを下げていることが特徴です。

そのため、銀行のプロパー融資は利用できなかったという場合でも、ビジネスローンなら借り入れできる可能性が広がります。

銀行、信用金庫、信用組合、ノンバンクなど、様々な金融機関で取り扱いがされていることも特徴といえるでしょう。

 

ビジネスローンの特徴

審査のハードルが低めなので借り入れがしやすく、ノンバンクの場合は最短で即日融資を可能とするケースもあります。

返済する際にはコンビニATMなどが利用できますし、融資限度額の範囲であれば何度でも借りることができる点もメリットといえるでしょう。

ただ、金利が高めに設定されるため、ビジネスローンで事業資金を準備することに依存してしまうと、借り入れを行った後の資金繰りに悪影響が及ぶ可能性があります。あくまでも一時的な資金に充て、売上の代金などを回収した後には返済するといった利用方法が望ましいといえます。

 

売掛債権を売却して現金化する「ファクタリング」を利用する

ファクタリングとは、保有する売掛金などの売掛債権をファクタリング専門業者に譲渡し、売上代金が入金される前に現金化する資金調達の方法です。

商取引において発生した売掛金を有効に使うことにより、融資に依存せずに資金を調達することができます。そのため、資金を調達した後で資金繰りを悪化させることがないことも特徴です。

 

ファクタリングの特徴

ファクタリングにも種類があり、間に売掛先を挟まずファクタリング会社とだけ契約を結ぶ2社間での取引であれば即日現金化が可能となる場合もあります。

資金を迅速に調達したいという場合には有効な手法であることと、ファクタリング専門業者で行われる審査で重視されるポイントが売掛先の信用力の高さという部分もメリットです。

債務超過や税金の滞納など、融資における審査ではまず通過することが厳しいだろうと想定されるケースでも、ファクタリングであれば利用できる可能性が高まります。

ただし、ファクタリングを利用する上では手数料が発生することとなり、売却する売掛債権の額や売掛先の信用力、代金が支払われる期日までの期間、そしてどのファクタリング専門業者に依頼するかなどによってその手数料は変わってきます。

大切なのは、信頼できるファクタリング専門業者に依頼することなので、もし利用を検討する場合には複数社から相見積もりを取得し、しっかり比較・検討するようにしてください。

 

まとめ

他にもクラウドファンディングや助成金・補助金、民間の銀行や制度融資など、いろいろな資金調達の方法はあります。ただ、比較的、個人事業主が利用しやすいと考えられるのはご紹介した方法です。

必要な資金を必要な期日に入手できるように、そして資金調達後の事業継続も踏まえた上で、どの方法がもっとも適しているか検討して実行するようにしてください。