経営は起業してから1年が勝負?倒産してしまう6割に入らないために


起業するときには今後どのように事業を展開していくのか、希望に満ち溢れた状態で開始することがほとんどです。

しかし、実際には起業後1年で倒産してしまう企業がほとんどであるなど、現実は厳しい状況です。

長期に渡り安定して経営を続けるためには、創業した直後から使用できる資金を確保しておく、または資金を調達できる方法を検討しておくことが必要不可欠といえるでしょう。

 

創業1年後には3割が倒産してしまう?

会社が生き残る会社生存率を確認すると、創業して1年後に約3割が倒産・廃業に至り、3~5年間で残っているのは全体の4割から6割という現実です。たった数年で約半数の事業所が撤退に至っている状況ですが、なぜ事業が軌道に乗るまでその時期を乗り越えることができないのでしょう。

まず考えられるのが、創業期の資金面問題をクリアできないことです。実際、創業して2年から3年という成長段階において、半分ほどの会社が資金調達を一番の課題としているほど、事業を継続する上で資金をどのように調達するかは問題とされているといえるでしょう。

 

本来利用したかった資金の調達方法ではないことが影響

本来、半数近くが創業期に民間金融機関からの借り入れを希望していたのに対し、実際にはほとんどが経営者本人の自己資金を起業資金に充てています。

4割近くの中小企業は、資金を調達する方法に公的金融機関からの融資を利用していますが、事業性が評価され担保・保証によらない借り入れが実現できているのはそのうちの2割程度です。

倒産してしまう理由で最も高いのは販売不振ですが、融資を受けたくても受けることができず、自己資金を使いやっとの思いで創業したのに、想定していたより売上が上がらす資金繰りが悪化…という流れが倒産する企業を続出させているといえるでしょう。

 

創業1~2年で資金が不足しない準備を

大企業は業績が回復している兆しが見られるとされている中で、中小企業は厳しい状況のまま変わりません。

起業した後に経営が円滑に進まず、銀行に融資を申し込んだけれど断られてしまったという話も耳にします。借り入れに借り入れを重ね、自転車操業で何とか続けていたけれど、それにも限界があり倒産に至ったというケースも少なくないのです。

 

銀行は雨の日には傘を取りあげる

資金調達の方法に融資を利用したいと考えるほとんどのケースは、手元にお金がないからです。資金が不足していて、資金繰りが苦しいから何とか助けてほしいという思いだけですが、銀行は晴れの日には傘を貸しますが、雨の日には傘を取りあげると揶揄されることがあります。

これは、業績がよい状態では融資をしたがりますが、業績が悪化した途端、貸し渋るようになって残債を返済するよう迫ることを意味しています。

無理に返済を迫ってくることはなくても、喜んで雨の日に傘を差し出してくれる金融機関はいないということです。

 

晴れの日に事前に融資を利用しておく

銀行から融資を受けたい場合には、晴れの日に事前に傘を借りておくしかありません。起業して1~2年が最大の課題となることを踏まえ、なるべく多く前もって資金を借り入れ手元の余剰資金を増やしておきましょう。

切羽詰まってから焦っても遅いので、資金繰りに追われることなく売上を向上させることができように、本業に集中できる仕組みを早期に作り上げておくことが大切です。

 

手元に余剰資金が十分あれば本業にも専念できる

手元に余剰資金を確保しておくことにより、気持ちに余裕ができれば集客やマーケティングの施策にも思い切った行動ができるようになります。

目先の数字に捉われず、事業に注力しながら本当に必要な投資を見極めることも可能となるでしょう。

資金調達によって余剰資金を生み、適切な投資を可能とできれば、それが売上や利益の向上に繋がり、銀行からの融資も受けやすくなるという流れです。

 

赤字だけでは会社は倒産しない!

会社が倒産してしまうのは資金がなくなることです。たとえ赤字経営だとしても、いくら借金が多くても、手元に資金があれば倒産することはありません。

大切なのは、できるだけ多く備えをしておき、手元に多くの現預金を残しておくことです。

そのために、創業して1~2年の間には、2、3行以上の金融機関と付き合いを行っておくようにしましょう。1行のみと親密な付き合いをしたほうがよいと思うかもしれませんが、その1行から融資を断られたときに行き場をなくしてしまいます。

待つ姿勢ではなく、創業前から創業後までしっかり準備して戦略を立て、資金準備に備えるようにしましょう。

 

資金の調達方法は借り入れだけではない!

資金の調達方法は銀行融資しかないと、あまりに借り入れにとらわれ過ぎるのも問題です。たとえば、信用力の高い売掛金を保有していれば、その売掛債権を売却して資金化させるファクタリングなども資金調達の方法として利用できます。

ファクタリングは近年、中小企業などで多く用いられている方法であり、経済産業省なども売掛債権を資金の調達方法に活用することを推奨しています。

 

まとめ

いざ、多額の資金を調達するときに銀行を頼りたいのなら、銀行との付き合いを続け実績を作ることも必要です。ただ、あまりにも借り入れにとらわれ過ぎ、その他にも有効な資金の調達方法があるのに見逃してしまうのは、ビジネスチャンスを失うことにもなり兼ねません。

創業して1年で倒産という悲しい現実に至らないためにも、資金が不足しない経営を心掛けていくようにしましょう。