借金の返済が遅れると債務不履行となりリスクが発生する!


銀行などから借り入れを行ったとき、債務不履行という言葉が使われることがありますが、これは契約で約束したことを守らず実施しないことを指しています。

故意、または過失によって自らの債務を履行しないですが、融資を受けている状態での債務不履行とは、返済の遅れなどです。他にも具体的にどのような行為が該当するのか、発生するリスクなどを知っておくようにしましょう。

 

債務不履行の3つの種類

銀行から借り入れを行っている状態での債務不履行に該当する行為とは、返済を滞納することです。

ただ、債務不履行に該当する行為は様々なリスクが発生しますので、早急に返済するようにしてください。

まず、債務不履行について詳しく知っておくことが大切ですが、種類として次の3つがあることを理解しておきましょう。

 

履行遅滞

履行とは約束などを実際に行うことですが、履行できる状態なのに期日を経過しても行われない状態を履行遅滞といいます。

事前に定められた支払期日を過ぎても返済されていない状態や、いつか引き渡し日か忘れていたことで遅れてしまうというように、特に正当な理由もなく債務者が履行しないことを指しています。

 

履行不能

物を購入したくてお金を前払いで支払ったのに、商品の受け取り当日に店と商品が火事で焼失してしまい、受け取ることができない状態になることなどです。

地震や津波など、天災による不可抗力などで売主がこの状態に陥り、商品の引き渡しがされなくても買主は代金を支払う義務を負います。

 

不完全履行

買主が商品を購入し、郵送で届けてもらう予定だったのに、届いた商品は注文した品と違っていたことで債権者に損害が生じる状態を指しています。

 

借金をしている状態での債務不履行はどれに該当するのか

お金を借りている状態で返済を行わないのは債務不履行とされます。ただ、お金がなければ食事も取れず生活を送ることもできないので、実際には何らかの方法で金銭を得ていると考えられます。

仮に借りた50万円はまとめて返済できなくても、毎月の返済額が5千円なら返すことができる可能性はあるということです。

そのため、返済そのものが不可能な状態とは判断できず、債務者が支払うことを忘れている、または遅れている履行遅滞状態であるといえるでしょう。

借りた金額が1,000万円であっても同じことです。時間がかかっても完済させることができる可能性があるなら、原則として不完全履行としては認められないということです。

 

債務不履行をした場合のリスク

では、借りたお金を返さずに債務不履行となった場合、どのようなリスクがあるのか確認しておきましょう。

 

強制履行

履行遅滞している債務者に対しては、早く持ってくる(返す)ように請求されることとなるでしょう。不完全履行であれば、不足分を補充することを求められます。

 

●直接強制

債務者が任意で債務を履行しない場合には、債権者から裁判所に対し、債務者が履行するように請求することができます。

 

●代替執行

債務が作為的に不履行となっている場合、債権者は債務者の費用により第三者に代わりに支払ってもらったり、発生した費用を債務者に負担させたり、債務者の費用で行為の結果を除去・処分することを裁判所に請求することが可能です。

 

●間接強制

債務を履行するまで債務者には支払い義務が課され、心理的に圧迫することにより債務内容を実現させる方法などです。

また、目的物を引き渡されない場合には、一定期間内に引き渡しが行われない場合に一定金額を支払うように命じられるといったことになります。

 

●追完請求(完全履行請求)

商品に欠陥があった場合などにおいて、新品を要求する、または商品を返して金銭を支払ってもらうことを請求するなどの行為です。

 

・契約解除

契約を解除するということは、最初から契約そのものがなかったこととして扱われます。

 

・損害賠償請求

行為が行われなかった、または行われた行為により損害が生じた場合に、その代償として金銭を請求することです。

 

・債務不履行で発生するリスクをまとめると…

債務不履行により、債務者は債権者に約束通りの債務を履行するように求められる、または契約解除や損害賠償請求されると考えられます。

履行遅滞なら債務の強制履行という対応になるでしょうし、不完全履行の場合も完全に履行するよう求められるという形です。また、それにあわせて損害賠償請求も可能でとなるので注意が必要といえるでしょう。

ただ、履行不能の場合は完全な債務の履行はできない状況のため、契約解除、または損害賠償請求といったことが行われるでしょう。

 

債権の消滅時効についても知っておくこと

債権については民法が改正となり、2020年に施行予定です。気にしておきたいのは消滅時効についてで、一定期間、権利が行使されなければその権利は消滅し、請求できなくなるという部分です。

現行の民法では、原則、請求できるときから10年でその債権は消滅します。さらに業種や債権の種類などで異なる短期の消滅時効の定めがあり、商法では商行為によって生じた債権である商事債権は5年との定めもあるなど、非常にわかりにくいものになっています。

そこで、今回の民法改正により、職業別の短期消滅時効と、商事債権の5年という消滅時効は廃止されます。

原則、権利を行使することが可能であると知ったときから5年、または権利を行使することができるときから10年間行使されなければ、いずれか早いときを経過したことで時効は消滅することに統一されていますので、知識として頭に入れておくとよいでしょう。