闇金業者が儲かる仕組みとは?どのような取引が行われるのか


高金利で金銭の貸し付けを行う闇金業者。トイチやトサン、トゴといった言葉を耳にしたことがある方もいるでしょうが、これは闇金業者でお金を借りたときに発生する利息をあらわしており、トイチは10日で1割、トサンは10日で3割、トゴは10日で5割の利息を支払うという意味です。

本来、許されるはずのない金利が設定され、借りた金額を大きく上回る返済を求められるのが闇金業者の特徴ですが、この闇金業者はどのような仕組みで儲けようとするのか、その内容をご説明します。

 

正規の貸金業者が設定する利息

そもそも金銭を貸し付けることを商売とする場合には、貸金業登録を行い、法律に従った金利の設定が義務付けられています。

貸金業を営む事業者の場合、利息制限法で定められた金利を付すこととなるので、貸付額が10万円未満なら年利20%、10万円以上100万円未満なら年利18%、100万円以上で年利15%までの範囲での設定となります。

 

闇金業者に法律は関係ない!

闇金業者は貸金業登録を行わずに金銭の貸し付けを行うため、利息制限法などは関係ない利息を請求してきます。

仮にこの利息制限法で定められた金利による利息が発生することを事前に把握した上で闇金業者から借り入れを行った場合、双方が合意していれば原則、利息は無効にならない点に注意してください。

民事上は無効として扱われるものの、利息制限法に違反していても取り締まる規定は存在しないため、契約自由の原則に従えばお互いが合意した上での契約ならその内容が通ってしまうことになります。

 

民事上ではなく刑事上無効の扱いとなれば…

ただ、一定の年利を超えた場合、利息制限法での民事上の扱いではなく、出資法による刑事上無効の扱いとなります。刑事上無効の扱いとなるということは、当然、刑事罰の対象になるということです。

刑事罰の対象となる限界部分は、古くは年利40.004%、そして平成19年の法改正までは年利29.2%でした。しかし現在では年利20%が限界線となっているので、このラインを超えた金利による利息は無効として扱われます。

 

グレーゾーンによる貸し付けは違法

以前までは、利息制限法の上限は15~20%、出資法の上限は40.004%や29.2%でした。利息制限法の上限を超えれば民事上は無効でも刑事罰の対象ではないので、出資法ギリギリの利息で貸し付ける行為があたりまえのように行われていました。

この矛盾が生じる利息制限法と出資法の上限の差による範囲をグレーゾーンといいますが、現在、このグレーゾーンでの貸し付けは違法です。

ただ、闇金業者にはそのような取り決めは一切関係ありませんので、一度借りてしまえば法律を完全に無視した金銭の貸し付けと利息の設定で苦しむことになってしまいます。

 

闇金業者が行う貸し付けで発生する利息

では、闇金業者が貸し付けを行う際のトイチやトサン、トゴにより年利計算がされた場合、どのような利息が発生する仕組みになっているのでしょう。

まず、トイチであれば年利365%、トサンなら年利1,095%、トゴの場合は年利1,825%となり、通常では考えられない利息が発生してしまうことがわかります。

 

闇金業者が貸し付けで儲けを出す仕組み

仮に闇金業者から金銭を借り入れた場合、最初に貸し付けが行われる金額から1度目に利用する上で発生する利息分が天引きされて渡されます。

仮に3万円をトサンで利息を付ける闇金業者から借り入れた場合、初回の借り入れの際に渡されるお金は10日の利息分である9千円を差し引いた2万1千円です。

ただ、元金は3万円なので、10日ごとに発生する利息はこの3万円を基準として計算されることになります。もし闇金業者からお金を借りてしまったので完済させたいという場合には、元金と利息を一括で返済しなければなりません。

3万円と9千円を合わせた3万9千円を一括で返済すれば完済できますが、そもそも闇金業者から数万円を借りてしまう方はかなりお金に困っている状態なので、完済させたくてもできないことがほとんどです。

 

完済できなくてもジャンプで契約を継続

ただ、闇金業者は返済予定日までに全額支払いできなくても、利息分だけ支払えば据え置いてもよいと良心的なフリをし、形式的には新たに貸し付けを行うジャンプといわれる行為により契約を継続させます。完済させないで利息を取り続けることにより、闇金業者は儲けを出しているといるのです。

 

別の闇金業者から勧誘の連絡が入ることも

一度闇金業者から借り入れをすると、まったく関係のない同じ闇金業者からお金を借りないかという提案の連絡が入ることがあります。

このような借り入れの勧誘が行われる場合、すでに利用している闇金業者と勧誘してきた闇金業者、どちらも貸し付け原資となる資金の提供先が同じであるケースであると考えられます。

 

闇金業者を遮断するために

闇金業者によっては、金銭を貸し付けるにあたり、車両や小切手などを担保にするケースもあるようです。業者によって取引する上の条件などは異なりますが、いずれにしても違法な内容であるため、仮に闇金業者から借り入れを行っても法律的には返済する義務は発生しません

もし利用してしまった場合には、お金の借り入れや返済の状況が確認できる契約書や書類、やり取りが分かる会話の録音などを保管しておき、犯罪行為を立証する証拠として残しておきましょう。

一般の方が理解を超える仕組みにより取引が行われますので、つい甘い言葉にのるなど、闇金業者から借り入れをしてしまわないでください。