ファクタリングで起こりがちなトラブルの特徴|悪徳業者に騙されない見分け方とは?


現在、保有していて回収していない売掛金を、ファクターと呼ばれる専門業者に売却すれば資金化することが可能です。この仕組みをファクタリングといいますが、資金調達が必要な場面でも迅速に対応可能なため、近年では中小企業などが注目する手法とされています。

ただ、利用する上で売掛金の売却先となる専門業者について、本当に信頼してよいのか迷うところもあるかもしれません。そこで、ファクタリングを利用する上で起こりがちなトラブルと、どのように優良業者を見分ければよいのかご説明します。

 

ファクタリングは業者選びが重要!その理由とは?

もし、資金調達にノンバンクと呼ばれる金融業者などでお金を借りる方法を利用する場合には、法律上の上限金利とされる借入金額に応じた15~20%の金利設定になっているか、貸金業務取扱主任者が営業所に設置されている正規の貸金業登録を行った業者か、といったことで悪徳業者かどうか見分けることができます。

しかしファクタリングの場合、利用する上で発生する手数料には法的な上限は設けられていません。ファクタリングは売掛金の売買により資金を調達する方法ですので、基本的には買い手と売り手の合意のもとで売買金額を決めることができます。

また、売買契約であり金銭の貸借ではないことから、貸金業者が守らなければならない上限金利も適用されません

さらに貸金業者のような登録制度も設けられておらず、現状としてはファクタリング業を規制する法律は存在しない状態です。このようなことから、ファクタリングを利用する上で信頼できる業者選びを行わなかった場合、トラブルに巻き込まれることになってしまいます。

 

ファクタリングを利用する上で起こりがちなトラブル

厳密な法規制のないことが特徴のファクタリングですが、優良業者などはたとえ法律の縛りがなくても、利用してよかったと利用者が感じられる安心のサービスを提供しています。

しかし問題なのは、これはないだろう…と感じられるような悪徳業者を利用してしまったときです。実際にどのようなトラブルが発生しがちなのか、その例をご紹介します。

 

ファクタリング利用で発生しがちなトラブル①法外な手数料設定

売掛金を売却し、実際の入金期日よりも先に現金化させるファクタリングを利用する上で、専門業者に支払う手数料が必要となります。

そのためファクタリング利用で手にすることができる現金は、この手数料分が差し引かれた金額ということになります。それならできるだけ手数料が安い方がよいと思ってしまうものですが、見積もりの段階では低めの手数料で提案されたはずなのに、実際に契約する段階になったタイミングで、あれこれ理由を付けて手数料を引き上げてくる悪徳業者も存在します。

中には保証金や一時金など、ありがちな名目の費用を請求してくるという悪質な業者の手口により、差し引かれた金額があまりにも高過ぎて資金繰りを改善させるどころか、余計資金不足に陥るというケースもあるようです。

 

ファクタリング利用で発生しがちなトラブル②契約書の控えをもらえない

本来、ファクタリングで契約を結んだ際にはその契約内容を記載した契約書の控えが渡されるはずです。

しかし、契約書の控えが渡されない、または作成されないといったトラブルもあるようで、証拠を残さず悪質な取引を行おうとする悪徳業者も存在しています。

それにより、契約内容が契約当初と同じか確認ができないなど、後々問題になることが多いようです。

 

ファクタリング利用で発生しがちなトラブル③申し込みの際に虚偽の申告で買取不可に

ファクタリング利用において、相手を騙そうとするのは悪徳業者だけとは限りません。ファクタリングを利用したいと希望する方が、調達したい金額に少しでも近くなるよう、売却する売掛金の重要項目に嘘をつくといったこともあるようです。

中には売掛先に対する請求書を偽造して売掛金が発生しているように見せかけ、売却しようとするケースもあるなど、専門業者を騙そうとするケースも残念ながら見られます。

しかし、法規制がないファクタリングというサービスにおいて、利用者と専門業者の信頼関係を築くことができなければその取引は成立しません。

審査により虚偽の内容が発覚すれば、買取金額が減少されるだけではすまず、買い取り自体ができないと判断されることとなるでしょう。

 

ファクタリング利用で発生しがちなトラブル④すでに譲渡された状態だった

ファクタリングで売買の対象となるのは売掛金という目に見えない資産です。そのため、誰がその権利を保有しているのか証明するために、ファクタリングを利用する上で債権譲渡登記を必須要件としていることもあります。

すでに別の専門業者に譲渡された売掛金を買い取って欲しいと依頼しても断られますし、過去の譲渡契約が登記されたままでも買い取りはされません。

もし債権譲渡登記が必要ないという専門業者でファクタリングを行い、その後、また別の専門業者に売掛金を売却するといった二重譲渡を行うと、詐欺罪で訴えられる可能性がありますので絶対に行わないようにしましょう。

 

ファクタリング利用で発生しがちなトラブル⑤回収した売掛金を使い込んだ

ファクタリングを利用した場合、本来の売掛金支払期日になると、その代金が売掛先から支払われます。3社間ファクタリングの場合には、売掛先から専門業者に直接支払われる野に対し、2社間ファクタリングでは、一旦利用者が売掛先から回収を行い、回収した売掛金を専門業者にスライドして渡すという流れです。

しかし、本当は専門業者に渡すべき売掛金の回収代金を、そのまま使い込んでしまうといった事例もあるようです。2社間ファクタリングの場合、売掛先から代金を回収する行為は、あくまでも専門業者に代行しているだけなので、使い込みは横領罪となり訴えられる可能性もあると理解しておきましょう。

 

ファクタリングを取り巻くトラブルの特徴

このように、ファクタリングを利用する上で発生するトラブルは、売掛金を買い取る専門業者が悪徳業者だったというだけでなく、売却しようとする利用者に問題があるケースもあるのです。

もし専門業者を騙すような行為を行った場合、詐欺罪や横領罪で訴えられてしまう可能性もあり、事業を継続するためにファクタリングを利用して資金調達したのに、事業を継続できなくなってしまったという結果に陥ることになります。

本末転倒という結果を招かないためにも、正しくファクタリングを利用することを心掛けましょう。

 

悪徳業者に引っかかってしまわないために

ファクタリングを利用したら悪徳業者だった場合、専門家に相談するなど一刻も早く契約を解除して、売掛金の譲渡を無効にできるような対応が求められます。

ただ、ファクタリング利用の際に悪徳業者と優良業者の見分け方を知っていれば騙されることもないはずなので、次のような悪徳業者の特徴を確認しておきましょう。

  • ・事前審査など特になく必要書類もほぼなく、直接会って取引しようとしない場合
  • ・手数料が相場を大きく上回るほど高い場合
  • ・契約書を作成しない、または控えを渡されない場合
  • ・見積もり段階では良い条件しかいわず、契約直前になって内容を変更してくる場合
  • ・ホームページで公表されている場所に本社が存在しない場合

 

まとめ

中小企業にとって、ファクタリングなど売掛金を活用した資金調達の手法は、経済産業省も推奨している方法です。しかし、悪徳業者の存在でその有効な手法が活かされていなかったり、反対に専門業者を騙して資金を調達しようとして資金が調達できなくなったりといった問題も起きています。

正しく活用すれば急いで資金が必要という場面でも対応できる大変有効な手法ですので、間違った方法で利用しないようにしましょう。