ファクタリングを利用するときに知っておきたい違法業者の見分け方


だんだんと中小企業の間における資金調達の方法として注目されてきたファクタリングですが、違法な業者が取り扱っているのではないか、貸金業法違反に該当する取引でないかという不安を感じる方もいるようです。

しかし、ファクタリング自体が違法ということはなく、しかも金銭の貸し付けではないため貸金業法に抵触することもありません。

ではなぜファクタリングは違法ではないのかと疑われてしまうのでしょう。そこで、ファクタリングとはどのような資金調達の方法なのか、本当に違法な取引にではないのか徹底解説していきます。

 

ファクタリングとはどのような資金調達の方法?

ファクタリングは、保有する売掛金(売掛債権)をファクタリング会社に売却し、通常よりも早く現金化させる方法です。

銀行融資などの審査には通りにくい企業などでも、保有する売掛金を使って現金に換えることができるので大変便利に活用できます。

また、売掛金の回収までの期間が長い場合でも、早期化させる上で役立つため資金繰りを改善させる方法の1つとして活用できるでしょう。

ただ、本来売掛金は期日まで待てば現金を回収できるものなので、第三者に売却して先に現金化させる行為は違法ではないのかと不安になることもあるようです。

他にもファクタリング会社が逮捕されるといった事件などもあり、ますますファクタリングは違法な取引で危ない業者が取り扱うサービスといったイメージが強くなってしまったといえます。

しかし実際には、ファクタリング会社であると称した違法な悪徳業者が、売掛金を買い取るといいながらそれを担保に金銭を貸し付けていた行為が違法なのです。

売掛金を担保として金銭の貸し付けるのであれば、貸金業者として登録が必要ですし、利息制限法の規制を守った上での金利設定が求められます。

逮捕されたファクタリング会社を名乗る悪徳業者は、これらの登録制度や利息制限法などの法律や規制を無視し、違法な金利で金銭を貸し付けていた業者です。もはやファクタリング業を営む業者ではなく、法外な利息で金銭を貸し付ける悪徳なヤミ金業者だったといえるでしょう。

ファクタリングによる取引行為そのものが法律に触れるのではなく、実際には違法なファクタリング会社を装う業者が行う金銭の貸し付け行為が違法なだけなのです。

 

逮捕されたファクタリング会社を装う違法業者の事件

2017年1月25日、ファクタリング業を営むとしていた業者が逮捕される事件がありました。

この事件が先に述べた、ファクタリングと偽り売掛債権を買い取る契約を装いながら、実際に行っていたのは高利による金銭の貸し付けという悪徳業者です。

この悪徳業者は、貸金業者として登録せず営業を行っていた貸金業規制法違反、そして法外な金利で売掛債権を担保に金銭を貸し付けていた出資法違反という罪に問われることとなりました。

中小企業を中心に全国約250に対し、総額3億円以上の金銭の貸し付けを行い、得た利益は1億円以上とされています。

ファクタリングとして売掛債権の売買による取引なので、貸金業登録の必要はないと容疑を否認しても、実態が金銭の貸し付けならその言い分は通りません。

 

問題となるのは売掛債権の譲渡か担保か

この事件で問題となったのが、ファクタリング取引であると主張する悪徳業者の行為が売掛債権の買い取りによる譲渡契約によるものだったのか、担保とした貸金契約だったのかという部分です。

実際には金銭の貸し付けと判断されたことで、この違法な悪徳業者は逮捕されています。
もしファクタリングを利用する上で、悪徳業者である可能性に不安を感じたときには次の項目を確認しておきましょう。

 

設定される手数料があまりに高額な場合

ファクタリングを利用する場合、利用者とファクタリング会社のみで契約する2社間ファクタリングなら10~20%、3社間ファクタリングなら1~5%が手数料の相場です。

この手数料を大幅に上回る割合で請求される場合には、悪徳業者であると疑ったほうがよいといえます。

ただ、ファクタリング業界で設定される手数料は、法的な上限など規制はされていません。そのため、ファクタリング会社次第で決まる部分でもあるため、高い手数料が設定されたとしても違法業者とは言い切れない部分があります。

手数料に制限は設けられていなくても、正規のファクタリング会社であれば相場の範囲で設定するはずです。そのため、上記の相場を上回った手数料を請求される場合には、悪徳な業者である可能性が高いため、契約しないほうがよいでしょう。

 

契約書が作成されない・または控えを渡されない

ファクタリングを利用するときには、契約を結ぶ上での取り決めを記載した契約書を作成し、控えを渡してもらえます。

しかし違法な取引をもくろむ悪徳業者の場合、取引内容を証拠として残したくないため契約書を作成しようとしません。仮に作成したとしても、控えを渡すことはないのです。

契約書を作成しない、または控えを渡さないのは何かやましい理由があるからと考え、契約を結ばないようにしてください。

 

売掛債権の一部のみだけ譲渡する契約になっている

ファクタリング取引に利息制限法を適用したという判例では、業者が売掛金全額ではなく、一部のみを譲り受けたことによりその取引は利息制限法が適用されるとしています。

本来なら利用者から持ち込まれた売掛金をファクタリング会社がそのまま買い取るはずが、わざわざ一部だけを買い取っているため残りの部分は担保として保有していると判断したからです。

それにより、この取引は売掛金の譲渡契約ではなく貸金契約であるとされ、利息制限法が適用されたことで違法とされました。

もし売掛金の一部のみしか譲渡しない形で契約を結ぶ場合には、このように貸金契約とみなされる可能性があるため、貸金業登録を行っていない業者は違法業者であるとされる可能性があります。

 

担保や保証人を要求してくる場合

ファクタリングは融資を受けるわけではないため、担保や保証人は必要ではありません。もしこれらを要求してくるということは、その時点で金銭の貸し付けを行おうとしていると判断できます。

融資が行われるのであれば相手は貸金業として登録していることが必要ですが、ファクタリングという名目を使って取引を行おうとしている以上、貸金業登録のない法律に違反した存在である可能性が高いといえます。

 

明らかに違法と判断できないケースも

明確に違法だと判断できる場合はよいですが、金利を法律の範囲でおさめているようにみせかけているなど巧妙な手口を使っていることもあります。

怪しいと感じても明確に違法だと判断しにくいときには、仮に警察に相談したとしてもすぐに動いてもらえない可能性もあるでしょう。

そのような場合、弁護士や消費者生活相談窓口などに相談してみることや、他の正規のファクタリング会社に相談して怪しい契約内容でないか確認してみましょう。

 

契約が違法であると認められた場合

もしもファクタリング取引のはずが貸金業だと判断された場合、多くの取引で利息制限法を超過した内容で契約していることになるでしょう。

そのため、貸金業に違法した業者は利息制限法に従った金利設定になっていないため、利用者から過払い金を請求される可能性があります。

逮捕された悪徳な違法業者は、ファクタリング取引を装った貸金業法違反による取引を行っていました。この違法業者の行為により、ファクタリングが違法な取引というネガティブなイメージが広がってしまったといえます。

ただ、正規のファクタリング取引は金銭を貸し付ける行為ではないため、利息制限法に触れることはありません。ファクタリングが違法な取引であるわけではありませんし、上手に活用すれば中小企業などにとっては有効な資金調達の方法です。

銀行融資だけに資金の調達方法を依存してしまっていては、審査に通らなかったとき調達手段を失い、不足する資金を補う方法はなくなってしまいます。

資金調達する方法は多様にあり、ファクタリングもその1つですので、有効に活用するためにも誤った認識をしないようにしておきましょう。

 

手形割引も貸金業ではない?

ファクタリングは売掛金が売買の対象となりますが、同じ売掛債権でも手形を売買し現金化する方法に手形割引があります。

手形割引も手形割引業者などに手形を売却し、期日が到来するよりも前に現金化して資金調達する方法です。

ただ、ファクタリングと手形割引には大きな違いがあり、手形割引は手形を売却するとされているものの融資とみなされます

そのため手形割引専門業者も貸金業者であり、売却した手形が不渡りになったときにはその手形を買い戻さなければなりません。

ファクタリングであれば貸し倒れリスクをファクタリング会社に移転する形で契約を結ぶことができますが、手形割引はそうではないのです。

そしてファクタリングの場合は、売掛金が回収できることが重視されるため、売掛先の信用力を重視した審査が行われます。手形割引は融資とみなされるため、利用する上での審査においても利用者の信用力も重視されることになると認識しておきましょう。

 

その他ファクタリングを装う違法業者か見分けるには

ファクタリング契約を結ぶ上で違法とみなされる取引ではないかと判断する方法は先にご説明しました。

ただ、契約前に疑わしい業者に相談しないことが必要ですが、最初から安全な正規のファクタリング会社であるとどこで判断すればよいのでしょう。

そこで、次に該当するファクタリング会社であれば違法な悪徳業者である可能性があるため、警戒するようにしてください。

 

企業概要に空欄がある

ファクタリングで資金調達するとき、違法な業者を選んでしまわないためにもインターネット上で公開されている業者の公式サイトなど確認してみましょう。

違法な業者であっても公式サイトの雰囲気は明るく、良心的な印象を抱かせる内容になっていることがあります。

ただよく見れば、企業の概要として記載されている所在地や電話番号などに違和感を覚えるはずです。

記載されている所在地にあるはずの営業所や事務所がないケースや、レンタル事務所をつかっているケース、電話番号の記載はあるものの折り返しの連絡が常に携帯電話からという場合は怪しいと疑うべきでしょう。

 

審査を行わずすぐに契約しようとする

ファクタリングを利用する場合には、必ずファクタリング会社で審査が行われます。ファクタリング会社は売掛金を買い取った後、売掛先が倒産してしまうことや資金難に陥ることで支払いされなくなるリスクは避けたいと考えるものです。

そのため利用者から情報を収集し契約前に書類などを提出してもらった上で本審査を行い、いくらで売掛金を買い取ることができるか金額を提案します。

しかしファクタリング会社を装う違法なヤミ金業者などであれば、早く契約を結び現金を渡そうとするでしょう。一度契約してしまえばあとは法外な利息を請求するだけなので、元金据え置きで利息のみを繰り返し請求し儲けようします。

審査を行わずとにかくはやく契約を行おうとする場合は、このようなファクタリング会社を装う違法なヤミ金業者である可能性が高いと疑うようにしてください。

また、契約段階になったときに契約書に「償還請求権あり」という記載があるときには、売掛先が倒産し代金を回収できなくなったときにはその弁済義務を負う形になる契約となります。

先に述べた通り、ファクタリングで売掛金を現金化した後で、売掛先が倒産してしまってもその貸し倒れリスクはファクタリング会社が負います。

ただ、償還請求権ありの契約の場合は貸し倒れリスクをファクタリング会社に移転することはできませんので、手形割引を利用したときと同様に利用者が未回収リスクを抱えた状態で契約を結ぶことになるのです。

償還請求権ありのファクタリング契約は手形割引同様に、貸金業者が取り扱うファクタリングです。そのため償還請求権ありのリコース契約が違法というわけではありません。

ただ、一般的なファクタリング業を本業とするファクタリング会社では、償還請求権なしのノンリコース契約が結ばれることになるためその違いを理解しておきましょう。

 

まとめ

ファクタリングによる資金調達を行う取引が違法というわけではけっしてありません。

ただ、ファクタリングと称しながら売掛金を担保にして金銭を貸し付けようとする違法な業者がいることは事実です。それにより、本来有効に資金調達の方法として活用されるファクタリングが利用されにくくなっている状態といえるでしょう。

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安心したファクタリング会社選びを行い、有効な資金調達につなげていきましょう。