コロナ禍で倒産してしまった企業のうち製造業は特に件数が増加?


2021年01月13日に発表された東京商工リサーチの「2020年 年間全国企業倒産状況」を見ると、新型コロナウイルス感染症の影響で製造業などが打撃を受けていることがわかります。

しかし製造業だけでなく、コロナ禍で事業継続が難しくなり、倒産してしまった企業は少なくありません。

今回の新型コロナウイルス感染症のように、災害などの影響を受けて倒産などに至ることがある製造業は、その背景に様々なことが関係しています。

そこで、実際に新型コロナウイルスの影響で製造業以外にどのような影響を受け倒産してしまったのかも含め解説していきます。

 

製造業だけではない!新型コロナで倒産した企業は792件

2021年01月13日に発表された、東京商工リサーチ「2020年 年間全国企業倒産状況」では、2020年1~12月の負債総額1千万円以上の全国企業倒産件数は7千773件で負債総額1兆2千200億4千600万円とのことです。

新型コロナウイルス感染拡大に伴った国や自治体の支援策もあり、7月以降の倒産件数は前年同月を下回っており、年間で見ても2年ぶりのマイナスという結果でした。

実際、年間倒産件数が8千件を下回ったのは30年ぶりのようです。

しかし新型コロナウイルス関連倒産は792件という数で、業種別でみると輸送用機械器具製造業が前年は20件だったのに対し、46件と大幅な増加を見せています。

他にも宿泊業や飲食業など、営業自粛時短営業などの影響を受けた業種の倒産も増えており、巣ごもり需要の効果飲食料品小売業など小売業は3年ぶりに前年を下回るといった結果でした。同時に運輸業も、物流需要が増加したため減少しています。

 

製造業はなぜ倒産してしまうのか

製造業の倒産件数が増えたのは、新型コロナウイルス感染拡大によって部品などが海外から調達できなかったことや、海外の工場が停止してしまったことなどが関係していると考えられます。

ただ、そもそも中小企業が倒産してしまう理由には、主に次のようなことが背景にあるといえるため該当しないか確認しておきましょう。

 

販売不振

売上高が減少し収益が伸びない販売不振という状態は、事業継続にも大きな影響を与えます。

少しずつ売上高が減少してしまうこともあれば、今回の新型コロナウイルス感染拡大の影響で急激に減少するケースもあります。

 

既往のしわよせ

すでに長期に渡り業績悪化という状態なのに、把握できておらず倒産してしまうこともあります。

特にキャッシュ・フローの動態の把握ができていなければ、倒産するリスクは高くなると留意しておくべきでしょう。

 

過少な資本

自己資本が少ない会社の場合、過少資本により倒産することもあります。内部留保で会社の体力を充足することが必要です。

 

ワンマン経営や放漫経営

経営者の経営能力が欠如している場合や、会社を私物化しているなど、ワンマン経営で管理や運営体制が適切でない場合にも倒産してしまうことがあります。

利益が出ているときはわかりにくくても、新型コロナウイルスなど影響で表面化してしまった会社もあるはずです。

 

取引先に連鎖して倒産

取引先が経営不振で倒産してしまったことで、売掛金など回収できず自社も倒産するのが連鎖倒産です。

建設業や製造業などに多く見られがちな連鎖倒産ですが、その背景には特定の取引先に依存する傾向が強いからといえます。仕入れ先や販売先を一社だけに限定せず、分散させることも必要です。

 

設備への投資が過大

設備投資は事業を継続・拡大する上で欠かせませんが、過大な投資は資金繰りを悪化させ、倒産してしまう原因になってしまいます。

設備に投入するのなら、資金を投じた設備で利益が生み出されなければ意味がありません。

さらに利益を生むまでも資金繰りは圧迫することを留意しておき、適切な範囲での投資か検討することが必要です。

 

売掛金の回収難に陥る

売上が計上され、表向きは売上上昇という状態でも、肝心の売掛金が回収できなければ手元のお金は増えません。

その結果、資金繰りに影響することとなるため、売掛金の回収難に陥れば最悪の場合には倒産することもあると認識しておくべきです。

 

信用力が低下する

会社の信用性が低下してしまうと、銀行からは追加融資を受けることができなくなりますし、取引先からも信頼を得られず売上が低下してしまいます。

利益ばかり追求せず、信用を維持できる健全な経営を目指しましょう。

 

過剰な在庫を抱える

在庫はある程度は必要でも、過剰に抱え込んでしまえばキャッシュ・フローを悪化させます。

決算書上は黒字に見えたとしても、手元のお金が不足する要因となるため、黒字倒産してしまうリスクを高めます。

在庫は必要なときに必要な量あることが望ましいため、適切な在庫管理を心掛けていきましょう。

 

まとめ

今回の新型コロナウイルス感染症の影響により、製造業だけでなく様々な業種が打撃を受けてしまい、倒産してしまうといったケースもありました。

コロナ禍で売上が伸びなくなったことが原因と考える経営者もいるでしょうが、売上減少で赤字になっても会社は倒産しません。

会社が倒産してしまうのは、赤字経営ではなく手元の資金が枯渇するからです。

製造業に限らず、倒産を防ぐには資金ショートに陥らない経営が大切といえますので、枯渇させないように資金調達していくことを検討しましょう。