売上高伸び率からわかることとは?企業分析の指標として用いる方法


企業の売上高の成長割合は売上高伸び率(売上高成長率)で確認できますが、会社の成長性や規模拡大ペースなど分析するときに用いられる指標です。

会社の売上高を前期と比べたとき、どのくらい伸びているかを示すため、今の成長率だけでなく今後数年の見通しなど分析できます。

そこで、売上高伸び率はどのように企業分析で使用すればよいのか、その方法をご説明します。

 

売上高伸び率とは

売上高伸び率とは、前期と比較したときに売上高がどのくらい伸びているのかをあらわす指標です。

計算式は、

売上高伸び率=(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高

となり、売上高がどのくらい成長しているか数値として認識でき、同業他社の平均値と比べることもできるでしょう。

売上高伸び率が上がっていれば、販売している商品の競争力が高いと判断できますが、反対に下がっていれば戦略の見直しが必要になると考えられます。

経営が好調で成長段階にあれば、利益や売上高伸び率も上昇傾向となるものの、業績が低下してくればだんだんと売上高伸び率も落ちてきます。

会社規模が大きくなれば売上高伸び率を上げることは難しくなるため、企業を中小機的に成長させていくためにも、しっかりと分析と見直しをしていきましょう。

 

売上高伸び率の分析方法

売上高伸び率で会社を分析するには、当期と前期の売上高を比較し伸び率を計算することが必要となります。

このとき注意したいのは、比較対象となる期間は同じでなければならないということです。

対象とする期間は何を確認したいかによって異なりますが、確認したい内容と対象となる売上高の期間として主に次の3つが挙げられます。

  • ・決算期ごとの売上高伸び率を確認するとき…当期と前期の期首から期末までの12か月分の売上高
  • ・売上高の季節的な変動を比較するとき…12か月を四半期に分けた売上高
  • ・売上高伸び率の最新動向を確認するとき…当期と前期の同月売上高

 

売上高伸び率の目標はどのように設定すればよいか

社員のモチベーションを上げるためには、売上高伸び率の目標を設定し目指すことが必要です。

もし今売上高伸び率が上がっている場合には、その理由として考えられるのは次のとおりです。

  • ・得意先の増加
  • ・販売する商品やサービスの魅力のアピールができている
  • ・マーケティングの方向性が間違っていない

しかし売上高伸び率はあくまでも経営指標の1つなので、伸び率だけで判断したり分析したりするのは不十分です。

売上高が単に増えればよいわけではなく、売上高の伸びに伴う財務内容の変化にも注意しなければなりません。

たとえば売上高は伸びているものの、売上総利益率は著しく低下しているというケースでは、売上高の上げ方に問題があると考えられるからです。

売上高伸び率の目標は、業界・業種・事業規模などにより異なるものの、仮に10年後に売上高を倍増したいと考えるのなら年間売上高伸び率の目標値は約8%で設定することが必要となります。

 

売上高伸び率が低下している場合に考えられる原因

売上高伸び率が低下している場合、考えられる要因とその解消方法は、外的要因と内的要因に分けて分析することが必要です。

外的要因として考えられるのは、たとえば新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や時短影響で十分に集客できず、売上高が激減したというケースなどでしょう。

他にも景気後退で消費者の購買意欲が低下しているケースや、感染予防対策でマスクや消毒液などのニーズが一時的に高まり、商品欠品で販売できる商品が手元になくなるといったケースが該当します。

消費税などが増税したときにも、増税前には消費者がまとめ買いをするようになり、増税した後は買い控えが起きやすくなりますがこれらも外的要因の1つです。

内的要因として考えられるのは、人員不足が原因で理想的な販売活動ができないケースや、新商品リリースによって今販売している商品やサービスが陳腐化してしまっているケースなどでしょう。

他にも積極的な営業活動ができていない場合や、仕入価格が改定され販売価格を値下げしたという場合も該当します。

外的要因と内的要因のどちらで売上高伸び率が低迷しているか分析し、自社で解消できる部分は見直していくことが必要となります。

外的要因でニーズが低下している場合でも、たとえば飲食店がテイクアウト販売を始めるように、新たなサービス提供を打ち出すといった方向転換も必要になると考えられるでしょう。

 

まとめ

売上高伸び率により、会社の売上高が前期よりもどのくらい伸びているかを確認できるだけでなく、今後の見通しなども分析できます。

企業分析するときの指標としてうまく活用し、経営戦略を立てるときの参考にするとよいでしょう。

新型コロナウイルス感染拡大により、様々な業種や企業がその影響を受けていますが、どうすれば事業を継続させ売上を向上させていけるのか検討が必要です。

抱えている問題は何か洗い出し、解決できる部分から見直していくようにしてください。