売掛け金と収益の必ず知っておきたい関係について


売掛け金が発生するというのは企業にとって嬉しい反面若干リスクを伴うものだというのはみなさんご存知でしょうか。経営のベテランの方から経営の初心者まで知っておいてもらいたい発生主義と現金主義についてみなさんにご紹介いたします。

1現金主義って何?

現金主義という言葉をご存知でしょうか?税金に関連する法律を取り扱う人の間では非常によく知られているものなのですが、実は現金主義というのは決してお金こそ全てというような拝金主義のような考えではありません。

現金主義というのは会計をとり扱う時に重要な概念の一つで、収益や費用などの実際の受け渡しが行われた時に会計上に記載するように取り扱うという考え方です。現金主義の考え方は、収益と費用が同時に動いているので、誤差を生み出す余地が非常に少なく、管理がしやすいというメリットがあるのですが、残念ながら、現金主義には多くのデメリットがあり、このような会計の考え方は現在は認められていません。

特に問題になるのが、信用取引や減価償却費の計算などができない点で、シンプルで一見使い勝手が良さそうに見える反面、ほとんどの企業で行われる売掛け金の計算や手形取引などができなくなってしまうだけでなく、株式を通じた収益や株式の配当なども扱いづらくなってしまうので、現在の税法上はこのような記述方法で作成した会計計算は法律上認められていないのです。

現金主義は戦前などで行われていたような、かつての日本の商取引のように現物と現金との行き来がシンプルで、信用取引をあまり多く行っていなかったような時代であれば問題なく運用できるのですが、信用取引が主体となっている現在の日本ではあまり適さないのです。

2発生主義って何?

現金主義の問題点を克服すべく到来したのが発生主義という考え方です。発生主義の考え方は元々は欧米で発達したもので、株式会社の設立や手形などの取引を先進的に行っていた時代のニーズに応じて一般に広く利用されるようになり、現在の税法上は発生主義にのっとって会計計算を行うことになっています。

発生主義というのは簡単に言うと債権が発生した段階で会計計算を行うと言う考え方です。債権というのは法律上相手に何かを求める権利のことで、債権の発生と同時に債務も合わせて発生します。発生主義に則って考えると、信用取引の契約が結ばれた時点で収益に換算する必要があるので、売り上げとして計上する必要があります。売掛け金のように後日支払いが起こるものでも計上しておかなければならないので、発生主義に則って考えるのは実は信用取引にまで対応できるが、実際に企業内に残っている現金がどれだけあるのかを把握しにくくなるといった問題が多発してしまうのです。

現在の税法上は発生主義に則って会計を行わなければならず、帳簿への記載も基本的に発生主義に従って記載して行きます。実際の現金の授受は全く観念に入れず、未来にわたって習得可能と判断できる収益はすべて記載していくので、常に手元にある現金と実際の収益を基にした現金との間に誤差が生じてしまいます。経営では現金の分量を常に注意しなくてはいけません。しっかりと現金収入について注意をする技術を身につけましょう。

3売掛け金が発生した時には現金の分量に注意しよう

売掛け金は現在の商取引で欠かすことができないものですが、経営においては注意が必要な厄介な存在です。まず、多額の売掛け金が発生した時には帳簿の上では収益として算定されているのですが、実際の手元の資産としてはプラスになっていません。このため、会社は商取引を行い、売掛け金が支払われるまでの間現金が手元にない状態で経営を続けなくてはならないのです。このかんに銀行からの融資を受けたり、他の売掛け金が実際に現金として支払われるのであれば問題ないのですが、実際にはなかなかすぐに現金が支払われるわけではありません。資金繰り表やバランスシートを作成し、常に会社の状態がどのようになっているのかしっかりと考えなくてはならないのです。

経営状態というのはすぐに悪い状況が見えてくるものではありません。状態が悪いと気がついた時にはもうすでにかなり経営が苦しくなっていることもあるので、会社の健康状態を逐一把握するように心がけましょう。

4現金の不足に気がついたらファクタリングを考えてみよう

現金の不足に気がつき、急に現金を必要としている場合にはファクタリングという手段で現金の不足を回避することができます。銀行の融資などではどうしても審査に時間がかかってしまったり、審査の基準が非常に厳しく簡単に審査が通らないことが多いのですが、ファクタリングは審査がそこまで厳しくなく、手数料を支払うことで売掛け金を取引先企業に変わって支払ってもらえます。取引先企業との合意が必要になりますが、現金の不足を回避する手段として考えておくといいでしょう。