建設業が抱えている悩みで多い人材や資金の問題を解決できる制度とは?


建設業界では深刻な人手不足や人材育成が悩みとされていますが、他にも資金繰りに問題を抱えていることも少なくありません。

建設業界では、発注先からの大規模な工事を大手元請けが受注し、元請けから1次下請け・1次下請けから2次下請け・2次下請けから3次下請けへと階層的な請負構造となっていることが資金面で悩みを抱えやすい背景です。

下の層に位置する建設業者ほど、利益や人材を確保しにくくなり、資金面でも厳しいと悩みを抱えてしまいます。

そこで、建設業者が人材や資金の悩みを解決し、事業を継続できるようにいろいろな支援措置が設けられていますのでご紹介します。

 

建設業界で深刻な悩みとなっている人材確保・育成に向けた支援

建設業者が悩みとして抱えている人材確保・育成に向けた支援や活用できるサイトは次のとおりです。

 

建設産業のJOBポータルサイト「建設現場へGO!」

一般財団法人建設業振興基金では、インターネット上の公式サイトから人材育成支援に活用できる情報を公開しています。

その中でもカテゴリー・地域・専門業種・対象・目的などに分け、建設業に関する情報が確認できる「建設現場へGO!」などを活用すると、人材育成の悩み解消につながる可能性があります。

 

厚生労働省の「建設事業主等に対する助成金(旧建設労働者確保育成助成金)」

厚生労働省の「建設事業主等に対する助成金」は、建設業の若年労働者を確保・育成し技能を承継するために設けられている制度です。雇用と能力開発・向上をはかる取り組みを行った場合、支援を受けることが可能になります。

対象となるのは、建設労働者の雇用改善・技能の向上を目指す中小建設事業主や中小建設事業主団体などで、13のコースから構成されていますので確認しておくとよいでしょう。

 

厚生労働省の職業安定局委託事業「雇用管理研修の開催」

厚生労働省の職業安定局委託事業である「建設労働者雇用支援事業」では、建設労働者の雇用の改善等に関する法律(建設労働者雇用改善法)に基づき「雇用管理研修」など研修や講習を無料で行っています。

雇用管理研修では、建設業の雇用管理責任者とその補佐を対象としており、技術者の募集・雇い入れ・配置・環境整備など雇用・管理において必要な知識を学ぶことが可能です。

受講料やテキスト代は無料であり修了証も交付されます。

 

中小建設業者の資金繰りの悩み

人の雇用はもちろんのこと、運転資金不足や資金繰りの悪化など、様々な資金面での悩みを抱えています。

企業経営ではお金に関しての悩みを抱えがちですが、特に新型コロナウイルスによる経済悪化は建設業界も他人事ではありません。

外出が自粛されイベントなども中止になれば、そこに参加する建設業者の仕事もなくなってしまいます。

建築物の骨組みを足場業者が担当し、照明を担当する電気工事業者に舞台を組み立てる内装業者の他、重機のリースに関わる業者など様々な業者もあおりを受けることになります。

さらに建設業の重層下請構造により、元請けからの入金が遅れればその下位層に位置する建設業者への支払いも遅れていきがちです。

しかし着工の際に人件費や資材費など負担しなければならず、入金待ちの状態では資金繰りが悪化してしまうでしょう。

新型コロナウイルスにより延期や中止が発生してしまうと、より資金面での悩みは大きくなってしまいます。

 

悩みを解決する資金調達の方法とは?

新型コロナウイルスにより資金面で悩みを抱えているとき、資金調達する方法で頼りがちなのが銀行や公的金融機関からの融資です。

今は新型コロナウイルスによる柔軟な対応が行われているため、別枠で融資を受けることができます。

ただ、資金を調達できるまで相談・申し込み・審査という3つの過程に時間がかかり、必要なときに入金されないことが悩みという場合もあるようです。

3週間から1か月など、融資実行まで待っていられないという場合には、ファクタリングが有用といえます。

 

建設業者にぴったりの資金調達方法「ファクタリング」

近年、注目されてきた資金調達の方法が「ファクタリング」です。

発行したものの回収できていない未入金の売掛金を売却し、元請けから入金されるよりも前に現金化させる方法なので、融資を受けるよりも審査が柔軟であることが特徴といえます。

建設業者の利用者が多く、2次下請けや3次下請けで5千万円から数億円の売上企業が多く利用しています。

最短で申し込み即日現金化が可能になるなどメリットが大きいため、融資を受ける場合でも実行されるまでの一時的な資金補てんに活用するとよいでしょう。

借り入れではないので、バランスシートにも影響することはありません。

 

建設業の悩みは金融を円滑化させること

建設業の悩みである金融の円滑化に対応できる制度も、一般財団法人建設業振興基金が次のように設けています。

 

「下請セーフティネット債務保証事業」

建設業者の公共工事の請負代金債権を担保とし、事業協同組合など融資事業者から出来高に応じたお金を借りることができる制度が「下請セーフティネット債務保証事業」です。

融資事業者が貸し付けを行うとき、金融機関から借りる転貸融資資金に対し債務を保証してくれます。

融資資金確保と調達金利などを軽減する目的で行われており、資金繰り改善・経営力強化で経営基盤を安定させることができます。

低金利で資金を調達ができる上に、経営事項審査の評価点も向上させることができるのは建設業者にとって大きなメリットとなるでしょう。

 

「地域建設業経営強化融資制度」

建設業者が公共工事請負代金債権を担保に、事業協同組合や一定の民間事業者から出来高に応じ融資を受けることを可能とする制度が「地域建設業経営強化融資制度」です。

予想外の工期延長などで工事代金支払いまで資金繰りが必要という悩みを抱えている場合でも、出来高に応じた借入れにより対応できるようになります。

仕事を受注していても資金繰りが厳しいときや、お金を借りたいけれど担保に差し入れる不動産を所有していない場合、銀行の融資枠に余裕がないときにも有用な制度です。

 

まとめ

建設業者は様々な悩みを抱えていますが、それは人手不足や人材育成、資金繰りなど様々です。

自社の努力だけで解決できる問題や悩みならよいですが、そうではないことも少なくないため支援制度などは上手に活用していきましょう。