ファクタリングを装うヤミ金融業者に注意を!


新型コロナウイルス感染拡大により、休業を余儀なくされ外出自粛の影響を受けた方も少なくありませんが、表向きファクタリングを装い金銭を貸し付けようとするヤミ金融業者には注意してください。

支払いに充てるお金が必要なのに預金も残っておらず、借金は増やしたくないし銀行からも融資は受けられないという場合、個人でもファクタリング利用が可能ならと契約してしまうとヤミ金融業者の誘いに乗ってしまうことになる可能性があります。

そこで、ヤミ金融業者に注意したい個人が利用できる「給与ファクタリング」についてご説明します。

 

給与ファクタリングのつもりがヤミ金からの借入れだった?

給料日までまだ何日も待たなければならないのに、すでに支払いに充てるお金がないという状況は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの方が感じていることでしょう。

銀行などから融資を受けて資金を調達する場合には、申し込みから審査、融資実行まで一定の時間がかかり支払いに間に合わないことが想定されます。

そのような場合、

  • ・給料をすばやく現金化
  • ・借金ではないため利息なし
  • ・ブラックでもOK

といった甘い言葉に安心し、給与ファクタリングを利用したところ、法外な手数料を請求される被害に遭ってしまったという方もいるようです。

金融庁や国民生活センター、警察庁から注意喚起がされている給与ファクタリングは、相手がヤミ金融業者でないか十分に注意が必要といえます。

 

ファクタリングを装ったヤミ金が逮捕

2021年2月5日、ファクタリング業者を装いったヤミ金融業者が逮捕されています。

一般社団法人「ハートフルライフ協会」の代表理事ら6人が出資法違反(超高金利)と貸金業法違反(無登録営業)の疑いで逮捕された事件ですが、貸金ではなく正規のファクタリングだと供述し容疑を否認しているようです。

そもそもファクタリングとは、企業が取引先から受け取っていない未払分の代金を受け取る権利(売掛債権)をファクタリング会社に売って、現金化させるサービスのことです。

このスキームを個人の給与にあてはめ、勤務先から受け取る予定の給料(賃金債権)を買い取り現金化する仕組みが給与ファクタリングといえます。

しかし事業者が資金調達に利用している一般的なファクタリングとは異なり、給与ファクタリングは貸金とされているため、給与ファクタリングを業としサービスを提供するのであれば貸金業登録が必要です。

利用の際に発生する手数料も利息であるため、利息制限法や出資法に基づいた法律の範囲で設定する必要があります。

逮捕されたヤミ金融業者は、貸金業登録も行っておらず、法外といえる多額の利息を請求していました。しかも期日までに支払いがなかった場合には、繰り返し督促行い、債権額より高額の返済を求めていたようです。

2020年5月までの約3年7か月間で、40都道府県の約240人に対し約20億3千万円を貸し付けたとされ、受け取った利息は約4億円です。

利息は最高で法定金利の約34倍である年利683%という極めて悪質な事件といえるでしょう。

 

ヤミ金融業者はすでに複数逮捕されている

給与ファクタリングは以前から問題として取り上げられており、複数の貸金業法違反(無登録営業)の業者が逮捕されています。

表向きは賃金債権の買い取りのため、融資を受けるのではなく利息は発生しないとしておきながらも、実際には貸金であり利息も負担しなければなりません。

ヤミ金融業者と契約してしまえば、法外な利息を請求されることになるため、本来受け取るはずだった給料は大幅に減少してしまいます。

資金不足はいつまでたっても解消されず、ずっとヤミ金融業者と契約を続けることとなり、生活は破綻してしまうでしょう。

違法と言い切れる法律はないものの、給与ファクタリングという仕組みは認められていないため、あくまでも金銭の貸し付けであり貸金業に該当するとされています。

 

給与ファクタリングが貸金業とされる理由

給与ファクタリングで表向き売却するとされているその対象は、勤務先から受け取る給料(賃金債権)です。

しかし労働基準法では、賃金は労働者に対し直接支払うことが必要とされているため、もし賃金債権を譲渡した場合でも勤務先から譲受先が給料を受け取ることはできません。

そのため労働者が一旦給料を受け取り、譲受先から請求を受け支払う形となります。譲受先は労働者に対し取り立てを行うため、金銭の貸し付けと同じと考えられます。

給与ファクタリングが金銭の貸し付けである以上、業として行うのであれば貸金業となり、財務局長または都道府県知事の登録が必要です。

この登録を受けずに給与ファクタリングをサービスとして提供する業者はすべてヤミ金融業者ですので、契約しないようにしてください。

 

まとめ

コロナ禍で手元にお金がなく、何とかして資金調達しなければ…!と頭を悩ませているのは、事業者だけでなく個人も同じです。

しかしいくら困ったからといって、ヤミ金融業者からお金を借りてしまうと生活が破綻してしまいます。

給与ファクタリングは名称に「ファクタリング」とついていますが、事業者が資金調達に活用する一般的はファクタリングとは全く異なるものですので注意してください。