請求書は月末締めが鉄則?支払い期日はどのように決めるべきか


事業をスタートし、取引先と金銭のやりとりが発生したときには、月末締めなどで請求書を発送します。

取引先との請求や支払い条件により月末締めで請求書を渡すことのないケースもありますが、実際に支払い期日などのルールはどのように決めると取引がスムーズなのかご説明していきます。

 

「末日」が鉄則 請求・支払いの締め日

取引先との請求や支払いの決済ルールは、新規で契約を結ぶときに決めておくことが必要です。

決済のタイミングを月末締め翌月末支払いにするのか、20日締め翌月末支払いにするかなどルールや取り決めはいろいろあります。

一般的な支払い期日の設定としては、月末締め翌月末払い、または月末締め翌々月末払いとなっていることが多いといえるでしょう。

ただ、取引先の業種や業界などにより、20日締め翌月10日払いといった例もあるため一概にはいえません。

いずれの場合でも締め日から支払い期日までの期間「支払いサイト」といいますが、自社が売り手側の場合には、支払いサイトは短めのほうが資金繰りは安定しやすくなります。

 

請求書で後日決済の場合は支払いサイトが発生する

商取引により代金の支払いが必要となったとき、その方法には都度方式掛売り方式があります。

都度方式の場合には、商品販売やサービス提供など取引が発生したタイミングで現金による決済が行われます。

それに対し掛売り方式の場合には、一か月分など一定期間の取引をまとめて後日請求し、支払ってもらう決済方法です。

企業間取引では掛売り方式が採用されていることが一般的なため、商品販売やサービス提供により売掛金が発生します。

この売掛金を回収するため請求書を発送しますが、締め日から支払いまでの間、入金を待たなければなりません。

この期間が支払いサイトであり、掛け取引では必ず発生することになります。

 

支払いサイトはどのように決めるべきか

月末締め翌月末払いの場合の支払いサイトは30日ですが、月末締め翌々月払いであれば60日になります。

入金までの期間をあらわすため、支払いサイトが短いほうが売掛金は早く現金化されやすく、資金繰りは楽になります。

自社の一方的な都合で支払いサイトを決めることはできないため、たとえば取引先が法人などの場合には相手の支払いサイトに合わせることが多いといえるでしょう。

ただ、先に売上として計上されている代金を回収するまでの期間が長くなれば、利益が出ているのに手元のお金が不足することとなります。

これは黒字倒産を招く原因にもなりかねないため、うまく交渉して不利な契約にならないようにしていきましょう。

 

おすすめは月末締めのいつ払い?

資金繰りはできるだけ円滑にしたいところでしょうが、翌月末までに入金してもらう月末締め翌月末払いの支払いサイトがおすすめです。

取引先にとっても短すぎず、自社にとっても請求書集計や翌月分の預金取引集計にも十分時間をかけることができ、利益の把握もしやすくなります。

仮に月末締め翌々月末払いにしてしまうと、たとえば月初に販売した商品がある場合、その代金が入金されるまで3か月待たなければなりません。

資金繰りを悪化させないためにも、月末締め翌月末払いの支払いサイトで決めることをおすすめします。

取引先と支払い条件や期日を決めたら、基本契約書など書面化しておくことでトラブルを未然に防ぐことにつながります。

 

請求書はいつ発送するべきか

取引先に対し請求書を発送するタイミングですが、月末締めの場合には翌月の5日までには到着するように発送しましょう。

万一郵便事故などが発生し、請求書が手元に届かなければ再度発送しなければならなくなります。

取引先の金銭の処理タイミングに合わないと、間に合わなくなりさらに翌月にまとめて入金となる可能性も出てきます。

また、請求書を送るタイミングが遅ければ、事務能力が低いのでは?と信用を失うことも考えられますのでできるだけ早めに対応するようにしましょう。

 

自社が請求先の場合の対応

自社が購入先で買掛金に対する請求書を受け取る立場で、たとえば月末締め翌月末払いの請求書を発送してもらう場合には、翌月10日までには届けてもらうように事前に伝えておきましょう。

請求書が届くタイミングが遅れると、利益確定ができなくなってしまいます。

請求書が遅れて届けられた場合には、支払いも1か月延期することを事前に約束しておくと安心です。

ただ、仮に請求書の到着が遅れた場合でも、経費としては納品された月に計上することが必要です。

これは、法人税の申告にも関係する部分のため間違った処理をしないようにしてください。

 

当期分を稼働集計することが必要

決算申告で重要になるのは、売上や経費などは当期分を正しく認識・集計することです。

売上や経費の発生は引渡しや完成のタイミングなので、完成・引渡しが決算日より手前にあれば、当期の売上または仕入として計上しなければなりません。

引き渡し済みでも集計期間中で請求書がない場合も、引き渡しが完了している場合や、一部引き渡しを受けているという場合には当期の売上または経費として処理することが必要です。

 

まとめ

掛けによる取引で発生した売掛金は、一般的に月末締め翌月末払いで請求書を送ることが多いといえます。

必ずしもその支払いサイトで請求しなければならないわけではありませんが、自社が請求書を発送する立場であれば、支払い期日までの期間を長く設定してしまうと資金繰りが悪化しやすくなるため注意してください。