返済猶予の期間を延長してもらいたいときにはどうすればよい?


新型コロナウイルス感染拡大の影響により、売上激減で収入が減少した事業者など、借入金の返済猶予してもらえる期間を延長してほしいというケースは少なくありません。

無利子で準備された新型コロナウイルス関連の特例貸付も、返済開始を1年で設定している事業者が多く、猶予期間が終わってしまいどのように返せばよいか悩んでいることもあるでしょう。

この場合、返済猶予の期間などについて、債権者とのリスケジュールを交渉することが必要になります。

 

経済産業省も銀行に対し事業者の資金繰り支援を要請している

返済猶予の期間を延長するなど、リスケジュールの交渉は事業者と債権者で話し合いを行い、これまでの支払い状況や今後の収入・支出などのバランスによって返済計画を見直すことです。

経済産業省も、新型コロナウイルス感染拡大の影響で緊急事態宣言が延長したことなどを踏まえ、2021年5月12日には中小企業に対する資金繰り支援などについて全国銀行協会などに要請を出しています。

新型コロナの影響を受けている事業者の資金需要には迅速に対応すること、積極的な資金ニーズの確認や資金繰り相談への丁寧な対応など、きめ細かな支援を徹底して行うことなどです。

新規融資の積極的な実施・活用、実施に必要な事業計画の策定支援、既往債務の条件変更なども同様です。

返済期間・据置期間の長期延長など積極的に提案するといった、実情に合った返済猶予など柔軟な対応を行うこととしています。

貸し渋りや貸し剥がしを行なわず、事業者の立場に立って資金繰り支援を行うことも要請されているため、返済猶予など交渉してみるとよいでしょう。

 

猶予されていた据置期間が終わり返済開始に

日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」そして「特別利子補給制度」を併用すれば、一定期間は実質無利子、担保も必要なく融資を受けることができます。

据置期間は5年以内で設定できるため、その期間は返済を猶予することができるのも、コロナ禍を乗り切り業況が回復するまで安心です。

この特別貸付は、当初2021年6月末までの申請期限でしたが、2021年末まで延長する方針が固められています。

ただ、当初融資を受けた事業者の多くは新型コロナの影響がここまで長くなるとは想像しておらず、早く借金を返済したいという気持ちもあり据置期間を1年で設定してしました。

しかし実際には新型コロナは収束せず、度重なる緊急事態宣言の発出などで状況は悪くなるばかりです。

すでに猶予されていた据置期間が終わり、返済が始まっている事業者も少なくないため、もし返済資金がなく困っているのならリスケジュールを相談してみるとよいでしょう。

 

日本政策金融公庫は借り換えで対応する傾向が強い?

リスケジュールをした場合、当初の返済計画を守ることができなかったこととなるため、金融機関からの印象は悪くなってしまいます。

その結果、今後融資を受けたいという場合にも審査に通らなくなるなど、不都合を生じさせてしまうといえるでしょう。

そこで日本政策金融公庫では、猶予期間を延長したいという事業者がいた場合、遭えてリスケジュールではなく借り換えを勧めてくる傾向が高いといえます。

新たに同額または増額した金額で日本政策金融公庫から特別貸付で新規融資を受け、先に借りた特別貸付の残債を完済させるという方法です。

新規で特別貸付から借りるときに、据置期間を長めに設定しておくことで実質、猶予期間を延ばすことができます。

ただ、すでに借りている特別貸付の返済状況や財務状態、新たに借入れる金額の状況などによっては利用できない場合もあるため一度相談してみるとよいでしょう。

 

返済猶予や一定期間元金据え置きなどの相談を

返済計画を変更する方法として、

  • ・返済期間の延長
  • ・一定期間は毎月の返済額を少なくしてもらう
  • ・一定期間は元金据え置きで利息のみの支払いにしてもらう

という方法があります。

 

返済猶予により、

  • ・苦しい今を乗り切ることが可能に
  • ・現状の負担を軽減できる

といったメリットがあります。

返済に充てる資金を調達する必要もなくなるでしょう。

ただしリスケジュールした場合には、返済計画を変更することなので借金自体が減額・免除されるわけではありません。

債務を先送りすることは認識した上で、金融機関に相談することが大切です。

毎月の返済額を減額してもらった場合には、返済しなければ期間が長くなってしまいます。

返済期間が長くなれば、利息や保証料がかさむこととなり、総支払額も増えます。

返済を猶予する据置期間を設ければ、その期間が終わった後の毎月の返済額は、リスケジュールしないときよりも増える可能性もあります。

シミュレーションを出し、どのような返済計画になるか事前に確認した上で検討するようにしてください。

 

返済猶予を金融機関に交渉するときの流れ

返済猶予を金融機関などに相談・交渉するときには、まずアポイントを取ることが必要です。

返済が厳しいことを伝え、訪問し面談してもらう約束を取り付けましょう。

そのとき、持参したほうがよい書類なども事前に確認しておくようにします。

実際に訪問した後は、誠意をもって金融機関の担当者と話しを進めるようにしてください。

交渉すれば必ず応じてもらえるわけではありませんが、嘘をつかずに話合いをすることがリスケジュールの一番の近道といえます。