絶対に知っておきたいファクタリングで資金調達メリットとデメリット


ファクタリングは売掛債権を買い取り現金化するサービスですが、近年では中小企業に多く利用されはじめており、そのメリットやデメリットが注目されています。

数か月待たなければ回収できない売掛金でも、ファクタリングであれば前倒しで現金に換えることが可能ですが、利用の際にはメリットだけにとらわれずデメリットも知っておくべきです。

そこで、ファクタリングとはどのような資金調達の方法なのか、その仕組みやメリット・デメリットについて徹底解説していきます。

 

ファクタリングとは

ファクタリングとは、保有する売掛金(売掛債権)を手数料負担によりファクタリング会社(ファクター)に買い取ってもらい、現金化させて資金を調達することです。

たとえば、9月30日に仕入れ代金300万円を支払う予定があるものの、手元に現金がなければ支払いできません。

しかし、10月31日になれば取引先からまだ回収していない売上代金が400万円入金される予定があるとしましょう。

取引先に連絡して1か月前倒しで入金してもらうことができれば、仕入れ代金300万円の支払いに充てることが可能ですが、実際には取引先にも資金繰りの都合があるため交渉に応じてもらえるとは限りません。

そもそも入金の前倒しを依頼してしまうと、資金繰りに困窮している危ない会社なのでは?と不信感を抱かせることにつながってしまいます。

このような場合、保有する400万円の売掛金をファクタリング会社に売却することで、取引先に知られることなく現金化が可能となります。

 

ファクタリングを利用する要件と流れ

ファクタリングで資金調達するには、まず取引先から回収できていない売上代金=売掛金があることが前提となります。

そしてファクタリングには、

  • 2社間ファクタリング…自社とファクタリング会社で契約するファクタリン
  • 3社間ファクタリング…自社とファクタリング会社、取引先とで契約するファクタリング

の2種類があります。

3社間ファクタリングの場合は、負担する手数料は割安で済みますが、取引先から売掛金を売却することに対する承諾を得ることが必要です。

契約後は、手数料を差し引いた残りが売掛金の買取代金として支払われ、現金を受け取ることができます。

実際に取引先が売掛金を支払う期日に、ファクタリング会社が入金分を回収するという流れです。

 

ファクタリングで資金調達するメリット

ファクタリングで資金調達するメリットとして、

  • ・現金を受け取るまでの時間が短い
  • ・売掛金が回収不能となる貸し倒れリスクを回避できる
  • ・借金ではないため決算書や信用情報に影響しない

といったことが挙げられます。

 

現金を受け取るまでの時間が短い

ファクタリングの最大のメリットは、売掛金を現金化して、手元に入金されるまでの時間が短いことです。

ファクタリング会社によって対応は異なりますが、最短1日など銀行融資のように長々と審査に時間がかかりません。

 

審査のハードルが低い

ファクタリングは売掛債権の買い取りサービスのため、業者が独自で取引先(売掛金)の信用力を重視した審査を行います。そのため銀行融資などと異なり、赤字決算や債務超過でも利用できる審査のハードルの低さがメリットです。

 

売掛金が回収不能となる貸し倒れリスクを回避できる

ファクタリングでは売掛金をファクタリング会社に譲渡することになるため、取引先が倒産し回収できなくなるリスクをファクタリング会社に移転することができます。

もしも取引先が倒産し、売掛金が回収できなくなったとしても、その責任はファクタリング会社が負うため受け取った買取代金を返還する必要はありません。

 

借金ではないため決算書や信用情報に影響しない

ファクタリングはお金を借りる資金調達の方法ではないため、決算書の負債を増やすこともなく、信用情報機関にも取引の記録も残りません

信用力に影響しない資金調達の方法であることは大きなメリットといえます。

 

反対に考えられるデメリット

メリットが大きい資金調達の方法であるため、中小企業の間ではだんだんと浸透し始めてきたファクタリングですが、メリットもあればデメリットとして考えられる部分もあります。

デメリットとして考えられるのは、

  • ・手数料が高い
  • ・債権譲渡登記が必要なことがある

などです。

 

手数料が高い

ファクタリングを利用するときには手数料が発生しますが、特に2社間ファクタリングは手数料が高めに設定されます。

一般的なファクタリング手数料の相場は、

  • 2社間ファクタリング…10~20%
  • 3社間ファクタリング…1~5%

となっており、2社間のほうが割高です。

これは、2社間ファクタリングが3社間のように、取引先から承諾を得ることのない契約だからといえます。

2社間ファクタリングの場合、取引先が期日に支払った売掛金は、ファクタリング会社ではなくファクタリングの利用者が回収します。

利用者はあくまでもファクタリング会社の代行として売掛金を回収するため、回収分はそのままファクタリング会社に渡すことになります。

しかし、取引先から売掛金が入金されたタイミングで自社の資金繰りが悪化していた場合、回収分を使い込んでしまう可能性も否定できません。

そのようなリスクを加味した上で手数料は設定されるため、2社間ファクタリングのほうが割高となっています。

 

債権譲渡登記が必要なことがある

ファクタリングでは売掛債権という、目には見えない資産を売却し現金化させて資金調達する方法です。

自動車や不動産などであれば、売却後も誰がその持ち主なのか証明するため、名義を変更すれば問題ありません。

しかし2社間ファクタリングでは、取引先に承諾を得ずに自社とファクタリング会社のみで契約するため、誰が売掛債権を回収する権利を保有しているか証明しにくいといえます。

この場合、債権譲渡登記という登記手続を利用することにより、売掛債権が譲渡された事実を証明することができます。

ただ、債権譲渡登記は登記情報として誰でも閲覧可能となるため、取引先や取引銀行などに売掛債権譲渡の事実を知られる可能性はゼロでなくなります。

また、登記で必要な費用はファクタリング会社ではなく利用者が負担することになるため、余計なコストがかかってしまうでしょう。

すべてのファクタリング会社が債権譲渡登記を必要とするわけではなく、未登記という形式で手続してくれる業者もあるため、2社間ファクタリングのときには債権譲渡登記が要件となっているか確認しておくことをオススメします。